引退 ページ6
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学校に戻ると、すぐにミーティングが行われた。
「それで、あと何かあるやつは＿＿＿＿」
「少しいいか」
副主将の言葉を遮るようにして、若利が手を挙げた。
「川西」
「は、はい！」
「天童亡き後…」
「いやワカトシくん、それ死んだ時の言い方」
「お前がブロックの要だ。もっと自信を持っていい。
それと、サーブを強化しろ」
「は……はいっ！」
「白布」
「あ、はい！」
「今後のチームの＿＿＿」
普段ならあまり人にものを言わないタイプの若利だが、3年生が今日をもって引退するという理由か、一人ずつアドバイスを伝えはじめた。
こうやってみんなに的確なことを言えるのは、日頃からちゃんと見てきた証拠だな。
やっぱり、若利は
「五色」
「……っ！はい」
最後は五色の番。
若利は他のみんなのように、たくさん助言をするのかと思いきや、意外にもシンプルな言葉だけを残した。
「＿＿＿＿頼むぞ」
顔を上げた五色から、大粒の涙が溢れた。
「はい……っ！！」
さっき試合後に泣いたばかりだというのに、ボロボロと溢れ出る涙を見て、他の3年生の先輩たちは眉をハの字にして笑った。
「ホラホラホラ、泣いてんじゃないヨ〜！
そんなんじゃチームを引っ張って行けないでしょ？」
あれほど沈んでいた空気は、いつの間にか穏やかなものになっていた。
「……よし、じゃあ100本サーブだな」
「えぇっ！？やっぱ俺たちもやるの！？」
「どっちでもいいと思うぞ？」
「はぁ……俺ジャンプサーブじゃなくてよかった」
3年生がジャージを脱ぎ始めたので、預かろうと手を差し出す。
しかし、彼らはいつもと違って渡してくれなかった。
「何をしている。お前もやるんだぞ」
『え、私が？』
「Aちゃんも女バレに戻るんだし、練習がてらやりなヨ！」
「おっ、賛成〜！」
チラリと監督の方を見ると、彼は黙ったまま頷いた。
『……では、お言葉に甘えて』
自身のジャージを脱ぎ、スウェットを捲ってボールを取った。
「一本ナイッサー！！」
若利を真似て今日は左手でボールを上げる。
落下に合わせて助走をつけ、宙に飛び上がり、左手で思いっきり打つ。
「はぁあ！？」
レシーブ担当の白布さんが、ラインぎりぎりに飛ぶボールに手を伸ばしたが、それが届くことはなかった。
「え、Aちゃん思ったよりも強いね」
「前から思ってたんだけど、お前のサーブ性格悪いんだよ！！」
『取れないからって言い訳しないでくださーい』
「あぁ゛ん！？」
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ゆきや(プロフ) - ワカさん» 本編を最後までお読みいただき、ありがとうございました！喜んでいただけてとても嬉しいです！！ワカ様もどうぞお身体にお気をつけてください。 (4月6日 17時) (
レス) id: 0a45871910 (このIDを非表示/違反報告)
ワカ - 私もハイキュー大好きで、これ読んでたら自然に涙が流れて来ましたwでも、それくらいこの作品は魅力のある話だと思っています。今後共体に気おつけて頑張ってください！！この作品ではお疲れ様でした！(´；ω；｀)ｳｯ… (4月4日 17時) (レス) @page50 id: 98e979a673 (このIDを非表示/違反報告)
ゆきや(プロフ) - 神無月さん» コメントありがとうございます！ハイキューは本当に奥が深い作品ですよね、！！同じ気持ちの人がいて嬉しいです (1月17日 21時) (レス) id: 0a45871910 (このIDを非表示/違反報告)
神無月 - 面白かったです！やっぱりハイキュー最高ですね！ (1月9日 16時) (レス) @page50 id: f275669b86 (このIDを非表示/違反報告)
ゆきや(プロフ) - るれろさん» わかりにくくてすみません！ネタバレさせてしまって申し訳ないて゛す……。第一章からゆっくり楽しんでいただけると嬉しいです！！ (12月4日 17時) (レス) id: 270ca5dafb (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ゆきや | 作成日時：2023年11月11日 15時
