敗北者たち ページ34
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白布side
「太一、女バレのやつ呼んできて。方向音痴の江川は単体では呼ぶな」
「わかった」
いなくなった太一の代わりに五色が狭い袋小路の入り口を見張ることとなり、俺は奥で蹲るAの前に立った。
『………中3の頃に怪我をした時以外、県内予選では勝ったことしかなかった』
消え入りそうな声で、Aが言葉を溢した。
『初めてだよ、こんな形で負けるなんて。
最後、あとちょっと手を伸ばせば拾えたかもしれないのに……届かなかった』
顔を伏せたままの彼女が、ぎゅっと拳を握った。
『白鳥沢のレギュラーとして、ユースとして……この試合は絶対に勝ちたかったのに』
「向こうも同じユースだろ。ましては向こうは3年で最後の試合なんだ、死ぬ気で勝とうとするに決まっているだろ」
『………知ってるよ、でも』
相当落ち込んでいるな。インハイの時と非にならないくらいだ。
人前で泣きたくないなんて あんなに意地を張っていたのに、そんなことも考えられなくなるくらいショックだったんだろう。
「お前には来年あるからいいじゃん。何そんなに悩んでんの？」
『負けたからだよ！勝ったやつが強くて、負けたやつが弱いからコートから追い出され＿＿＿＿』
俺は台詞を遮るようにして、Aの両頬を叩いた。
驚いて固まった彼女の顔をそのまま両手で包み、俺は額をくっつけた。
「悔しいのは努力を重ねて、本気で "勝てる" と思っていた証拠だ。その感情を抱くことは決して悪いことじゃない。
けど、負けたやつは弱いのか？
牛島さんもお前も、全国大会で準優勝だったチームもみんな弱いと言えるのか？」
『そ、それは………』
「お前にはまだチャンスはある。次勝つために、何をすべきか考えろ。
今落ち込んでいる暇は？」
俺が両手を離すと、彼女は手の甲で涙を拭って顔を上げた。
『……ないね！』
「まぁ、今日は帰って飯食って寝ろ。練習は明日からだ」
『はぁ！？意味わかんない、やだ！』
「いいから言うこと聞け」
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ゆきや(プロフ) - ワカさん» 本編を最後までお読みいただき、ありがとうございました！喜んでいただけてとても嬉しいです！！ワカ様もどうぞお身体にお気をつけてください。 (4月6日 17時) (
レス) id: 0a45871910 (このIDを非表示/違反報告)
ワカ - 私もハイキュー大好きで、これ読んでたら自然に涙が流れて来ましたwでも、それくらいこの作品は魅力のある話だと思っています。今後共体に気おつけて頑張ってください！！この作品ではお疲れ様でした！(´；ω；｀)ｳｯ… (4月4日 17時) (レス) @page50 id: 98e979a673 (このIDを非表示/違反報告)
ゆきや(プロフ) - 神無月さん» コメントありがとうございます！ハイキューは本当に奥が深い作品ですよね、！！同じ気持ちの人がいて嬉しいです (1月17日 21時) (レス) id: 0a45871910 (このIDを非表示/違反報告)
神無月 - 面白かったです！やっぱりハイキュー最高ですね！ (1月9日 16時) (レス) @page50 id: f275669b86 (このIDを非表示/違反報告)
ゆきや(プロフ) - るれろさん» わかりにくくてすみません！ネタバレさせてしまって申し訳ないて゛す……。第一章からゆっくり楽しんでいただけると嬉しいです！！ (12月4日 17時) (レス) id: 270ca5dafb (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ゆきや | 作成日時：2023年11月11日 15時
