仲直り ページ3
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「おい、A……」
「なぁ聞いてんのか?」
「無視すんなよ」
練習が再開すると、アヒルの子のように白布さんがひたすらついてきた。
『何ですか、さっきから。用もないのについてこないでください』
「お前の仕事手伝うからいいだろ」
『私がやるので結構です。あなたは練習しててください』
「今休憩中だし」
何度も揚げ足を取ってくる白布さんに溜息をついた。
持っていた籠を水道の横に置き、中に入っていた空ボトルを洗い始めると、彼も手を伸ばしてきた。
『ストップ。これはマネージャーの仕事なので、選手は雑用を控えてください』
少し強めに言うと、彼は黙って手を引っ込めた。
「…………悪かった」
『ユースのことですか。別にいいです、どうせバレるのも時間の問題でしょうし』
沈黙が続く。
水道から水が出る音とボトルを洗う音だけが、廊下に響いた。
『……私もごめんなさい。白布さんは腐っても先輩なのに、タメ口で文句言っちゃって』
「おい、腐ってって何だ。謝罪の気持ちなんかないだろ」
顔を上げると、白布さんと視線が交わった。
しばらくお互い見つめ合っていると、なんだか面白くなってきて、二人同時に吹き出した。
「おい、何笑ってんだよ」
『白布さんこそ』
急に彼が私の隣に立って手を濡らしたと思いきや、私に向かって水を飛ばしてきた。
私も仕返しで、びちょびちょの手を彼の顔の前で振った。
お互いのジャージが湿ってきたところで、私は水道の蛇口を閉めた。
『……確かに、私は逃げていたかもしれませんね。
バレーについて色々悩んでたんですけど、今日の喧嘩で吹っ切れた気がします』
そう言うと彼は、あっそ、と短く返した。
『若利たちと相談して、私はみなさんのマネージャーでいられるのは春高が終わるまでってなりました。
なるべく長く一緒にいたいので、全国に向けて頑張ってくださいね。応援してます!』
廊下の奥から、ホイッスルが鳴ったのが聞こえた。
彼は静かに笑うと、何も言わずに体育館に戻った。
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ゆきや(プロフ) - ワカさん» 本編を最後までお読みいただき、ありがとうございました!喜んでいただけてとても嬉しいです!!ワカ様もどうぞお身体にお気をつけてください。 (4月6日 17時) (レス) id: 0a45871910 (このIDを非表示/違反報告)
ワカ - 私もハイキュー大好きで、これ読んでたら自然に涙が流れて来ましたwでも、それくらいこの作品は魅力のある話だと思っています。今後共体に気おつけて頑張ってください!!この作品ではお疲れ様でした!(´;ω;`)ウッ… (4月4日 17時) (レス) @page50 id: 98e979a673 (このIDを非表示/違反報告)
ゆきや(プロフ) - 神無月さん» コメントありがとうございます!ハイキューは本当に奥が深い作品ですよね、!!同じ気持ちの人がいて嬉しいです (1月17日 21時) (レス) id: 0a45871910 (このIDを非表示/違反報告)
神無月 - 面白かったです!やっぱりハイキュー最高ですね! (1月9日 16時) (レス) @page50 id: f275669b86 (このIDを非表示/違反報告)
ゆきや(プロフ) - るれろさん» わかりにくくてすみません!ネタバレさせてしまって申し訳ないて゛す……。第一章からゆっくり楽しんでいただけると嬉しいです!! (12月4日 17時) (レス) id: 270ca5dafb (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:ゆきや | 作成日時:2023年11月11日 15時