鍵 ページ13
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「前、前！」
「すんません、短い！」
「叶歌ちゃん！！」
瀬戸さんが、天内さんにふわりと高いトスを上げた。
ふたりとも息ぴったり。彼女のスパイクはブロックを破り、ボールは体育館の床を打った。
「ナイスキー！」
正直、あの新山女子の次期エースには勝てる気がしない。
スピードといいパワーといい、どの点においても高評価。
瀬戸さんも、どんなに乱れたボールでも、何事もなかったかのように 嘘みたいに綺麗なトスばかり上げる。
" この中の誰よりも、自分が強いと証明してみせろ "
あんなこと言われたけど、だいぶ無理なことだと思う。
だって、ユース合宿なんてものすごく優秀な人しか召集かからないし、そんな中に私が入っているのは可笑しいでしょ。
『………皆さんは、試合中に何を考えているんですか？』
食堂で仲良く 同じチームメンバーで夕飯を食べている際、私は彼女らに聞いてみることにした。
「何って、別に……何も。ただボールを追いかけるだけ」
「私は、どんな相手でも絶対勝とう！って考えてるかな」
「ブロックで相手のスパイクを落とす快感を求めてる」
「うわぁ、性格悪ぃ〜」
「結構楽しいぞ？悔しがるスパイカーの顔を見ると、何とも言えない高揚感が味わえるよ」
『…………』
それぞれ、全く違う意見が出てきた。
どれも今の私には当てはまらなくて、自分で質問したはいいものの どう反応すればいいか分からくなってしまった。
「あんなに優秀だって世間に讃えられているAちゃんが バレーについて悩んでるって、ちょっと意外だわ」
瀬戸さんが、サラダの野菜にフォークを突き刺し、口の中に押し込んだ。
「変な話するけど、周りを下手くそって思ったことある？」
" タイミングがあってない！この下手くそ！！ "
" はぁああ！？今のはお前の飛ぶ位置が低いからだろ！！ "
マネージャーだった頃、バレー部のみんなとミニゲームをした時のことを思い出す。
『まぁ冗談半分ですが、一度だけなら………』
「一度！？少なっ！」
『普通はもっと多いんですか？』
「普通ってのはわからないけど、ここにいる人たちは結構多いと思うよ。ある程度プライドってのがあるし」
「まぁつまり、その感覚が大事かな。
自分が必ず正解なんだ。ボールを全て私に集めろ、って。
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ゆきや(プロフ) - ワカさん» 本編を最後までお読みいただき、ありがとうございました！喜んでいただけてとても嬉しいです！！ワカ様もどうぞお身体にお気をつけてください。 (4月6日 17時) (
レス) id: 0a45871910 (このIDを非表示/違反報告)
ワカ - 私もハイキュー大好きで、これ読んでたら自然に涙が流れて来ましたwでも、それくらいこの作品は魅力のある話だと思っています。今後共体に気おつけて頑張ってください！！この作品ではお疲れ様でした！(´；ω；｀)ｳｯ… (4月4日 17時) (レス) @page50 id: 98e979a673 (このIDを非表示/違反報告)
ゆきや(プロフ) - 神無月さん» コメントありがとうございます！ハイキューは本当に奥が深い作品ですよね、！！同じ気持ちの人がいて嬉しいです (1月17日 21時) (レス) id: 0a45871910 (このIDを非表示/違反報告)
神無月 - 面白かったです！やっぱりハイキュー最高ですね！ (1月9日 16時) (レス) @page50 id: f275669b86 (このIDを非表示/違反報告)
ゆきや(プロフ) - るれろさん» わかりにくくてすみません！ネタバレさせてしまって申し訳ないて゛す……。第一章からゆっくり楽しんでいただけると嬉しいです！！ (12月4日 17時) (レス) id: 270ca5dafb (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ゆきや | 作成日時：2023年11月11日 15時
