魔法の手 (ページ29)

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ep.29 ページ29

テテの様子が
気になった私は
ナムジュンおっぱと
ジウとは別れてテテの後を追った

走って逃げていったテテを慌てて
走って追いかけても見つける事は出来ず
大人しく家に帰ろうと家への道を進んだ
すると家の近くにあるもう誰も使わなくなった
古びた公園の木陰から誰かが出てきて
腕を引っ張り引き摺り込まれた

「っ、！！」

TH「騒ぐな」

「...テ、テ..、？」

TH「..」

後ろから口を軽く塞がれて居るから
顔は見えないものの声は間違いなくテテで
少し振り向き上を見上げると
私を思い切り睨みつけたテテと目が合った

その顔に恐怖を感じた私は抵抗する事も
なにか言葉も出てこなくてただ静かにしていた

TH「...お前は誰のだよ」

「え、..？」

やっと口から手を離したかと思ったら
テテはよく分からない質問をしてきた
もちろん顔はさっきと同じで怖くて
私は心臓が飛び出すんじゃないかというくらい
ドキドキして動けなかった

TH「お前は誰のだって聞いてんだよ」

「誰のって..テテの恋人だけど、..」

TH「だよな？ならなんで男と一緒に居た」

「男って..ナムジュンおっぱ、？」

TH「A！！！」

「っ、はい、..」

TH「良いか、二度と俺以外の男の名前
呼んだりすんな、話しかけるな会うな約束だ
約束破ったらただじゃおかねえからな..
お前は俺のものだ、ふざけんなよ...くそ」

「....」

そう言い捨てるとテテは私を押し退け
公園から出ていった

....でも、あんなの、テテじゃない、..
あんなの、見た事ない..
嫉妬とかそんな言葉で収まるような
そんな簡単な事じゃなくて
なんていうか、本当に、怖い...

私はしばらくその場から動けずにいた

それからだった
同じクラスの前の席の男子から
プリントを受け取っただけでも
テテから物凄い量のカトクが鳴った

テテ前の席の奴なんなの?

テテどういう関係?

テテAに触りやがって

テテお前も笑ってんじゃねえよ

テテ約束破る気か?

テテどうなってもいいんだな?お前

それ以外にもたまたま廊下で他のクラスの
男の子とぶつかっただけでも
本当にたまたまなのかと聞いてきたり
挙げ句の果てには宿題のプリントを
渡しに行っただけなのに男の先生まで
疑い始めてカトクを送ってくるテテに
私は精神的に限界が近づいていた