迷子の迷子の恋心3 ページ3
「別にないけど。」
「本当ですかっ?!」
「あぁ。」
良かった、良かったぁ〜。
松田さんと帰れる!
松田さんと!
私の心は浮かれに浮かれていた。
それは、宝くじでも当たったのかのようで、喜びに満ち溢れていたのだ。
「あんたがふわふわするのは勝手だけど、仕事はきちんとこなしてよね。」
「分かってるってば。でも、あの松田さんとなんだもん。少しぐらいふわふわした気分でもいいでしょ!」
「はいはい、告白が成功とは思えないけど。」
ちゃんは、ぼそっと小声で言ったつもりなのだろう。
しかし、私はその一言を聞き逃さなかった。
「告白?」
紗奈ちゃんは、キョトンとした顔で私の方を見た。
「A、松田くんに告白しそびれたから、今日にでもするのかと思ったんだけど。もしかして違った?」
私はその時思い出した。
バレンタインに告白するつもりだったことを。
そのことに気がつくと、緊張せずにはいられなくなった。
そうだ。
バレンタインのリベンジ。
私、告白するんだ今日。
松田さんに。
さっき、松田さんと会ったとき、どうしても伝えたいって。
きっと、OKしてくれないと思う。
でも、言ったら少しは意識してくれるかなぁ。
私は松田さんからしたら、ただの同僚Aとか、同期Bでしかないだろう。
でも、今日の告白で、松田さんの意識が変わることってありえなくないよね?
一度だけの一目惚れで終わったかもしれない恋が、今こうやって、運命的に再会までして諦めるなんてできない。
それに、本当に本当に、好きだから、好きって言葉を伝えたい。
今すぐにでも……
- 金 運: ★☆☆☆☆
- 恋愛運: ★★★☆☆
- 健康運: ★★★★★
- 全体運: ★★★☆☆
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作者名:sena | 作成日時:2022年2月24日 22時