松田さんが大好きです!【松田陣平】 (ページ8)

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片思い同盟7 ページ8

「おい、天海だいぶ酔ってるぞ。」
「陣平ちゃん、今更気づいたわけ。俺、さっきからだいぶ被害受けてんだけど。」

合コンが無事終わり、いざ帰ろうとしたときだった。
紗奈ちゃんがベロベロに酔っていた。
それはもうベロベロ。
何言ってんのかわかんないくらいベロベロ。

「おーはーぎー！すきだよー!結婚してよぉね〜。んもうっ、かっこいいんだから!んふふっ。ふふっ。」
　
萩原さんは相当引いてるように見えるんだけど。
この合コン、失敗かもしれない。
いつもは完璧美人な紗奈ちゃんがここまで酔うなんて、そりゃ、想像つかないよね。
でも、私はそういうギャプも好き。

終電を逃してしまったため、一キロの道をあるかなきゃいけないんだけど、この様子じゃ、紗奈ちゃんが歩くなんて、無理だと思う。

萩原さんにお願いしたいところだけど、萩原さん、だいぶ驚いてる感じだし、この一キロ、頑張って歩こう。

苦しそうな私の様子を見て察したのか、萩原さんが「手伝うよ。」と言ってくれた。

本当に助かります。

なんだかんだ送ってくれるなんて、萩原さん、やっぱり紗奈ちゃんに好意待ってんじゃないの。

松田さんはだるそうに、「俺は帰るわ。」と去って行ってしまった。

ちぇーと思ったが、これ以上失態を晒さないで済むならいっか。

「二人ってルームシェアしてんの？!」
「そうなんですよ。家賃も安く済むし、家事は任せられるからとっても良いんですよ。」
私は萩原さんと会話に花が咲いていた。

紗奈ちゃんは、萩原さんにおんぶしてもらって、寝ている。
ずっとおんぶはキツくないのかと聞いてみたが、一キロぐらい余裕らしい。
さすが、機動隊。
そういう私も機動隊なんですけどね。

「紗奈ちゃんって本当になんでも出来るんですよ。家事に仕事に、運動も!私とは比べ物にならないくらい。でもその分、辛いこととか溜め込んじゃいがちで。だからお酒とか飲むんですけど、酔いやすいから、今日みたいな感じに良くなっちゃうんです。でも、そこもギャプ萌えみたいな感じてで可愛くないですか?」
私はそっと萩原さんの方を見た。
「そうだね。」
萩原さんは優しく、そっと言った。

「萩原さんは紗奈ちゃんの事が好きなんですか?」

言ってしまった…………