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ロマンスの予感7 ページ38

「どう、出来た?」
「うん!結構上手く行ったかも〜!」

私は紗奈ちゃんに教えてもらいながらも、何とか途中まで作ることができた。

「ここからは自分で頑張ってみるね!!」
「油断は禁物だよ。失敗しないよにね。松田さんに着けてもらうんでしょ、そのマフラー。」
「そうだよ、この色松田さんに似合いそうでしょ。」
「ハハッ……そうね。私は教えるのに疲れたし、一人で頑張りなさいよ。」


私は途中まで仕上げたマフラーと、残った毛糸、沢山の本を抱え、紗奈ちゃんの家を後にした。





家に帰ると、早速続きを編み始めた。

私は松田さんがこのマフラーを着けてくれることを信じ、真剣に取り組んだ。
しかし、松田さんがこのマフラーを着けていることを想像すると、やはりどうしてもニヤけてしまう。







帰り道。沈みかけの夕日が二人を照らしていた。

少し寒さも緩和されたが、それでもまだ寒さが残る今日此頃。
私と松田さんは、二人共制服姿だった。

松田さんはどうかは知らないけれど、私は少し肌寒かった。

「松田さん!!これ、バレンタインの贈り物です。」
松「あ、ありがとな。」

少しの沈黙が二人を包み込んだ。

松田さんの方を見ると、そっと見ると、目があってしまい、胸がドキンドキン鳴っている。
「あ、あの──松田さん、私、あの──松田さんのことが──」
松「俺のことが──」
「好きです!!」











「ふふふっ。」
一人、まるで夢小説のようなバレンタインの妄想をしていると、つい、笑みがこぼれてしまった。
こんなことが起きたら良いのになー。

何故か妄想の中では、二人とも制服姿だったけど、松田さんと高校が同じだったら、こんな青春が出来てたのかなぁ。
でも、同級生じゃない限り、同期になれることも無かっただろうと思うと、なんだかんだ今の関係でも充分だろう。
それに、こうやって一つ屋根の下で暮らすことも無かっただろうし。


先程の妄想のおかげか、私のやる気はさらに高まり、やめようと思ってもやめれなかった。

マフラーは今日に完成こそしなかったが、自分が作ったとは思えないほど上出来で、店にあってもおかしくないほどだった。

そのマフラーを見た私は更にやる気が増し、才能すらも感じた。
続けたいけど、明日は仕事だし、もう寝よう。
 

今度は前みたいに、松田さんにバレないように、しっかり仕舞った。

私も紗奈ちゃんみたいに、サプライズというか、秘密にしておきたくなったのだ。

よし、これで完璧!


最初はどうなることかと思ったけど、最高のバレンタインになる予感がしていた。

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  • 恋愛運: ★★★☆☆
  • 健康運: ★★★★★
  • 全体運: ★★★☆☆


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作者名:sena | 作成日時:2021年12月30日 0時

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