松田さんが大好きです!【松田陣平】 (ページ28)

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ドキドキ急接近7 ページ28

「じゃあ、始めるか。」
「よ、よろしくお願いします。」

いざ教えてもらうとなると、こんなにドキドキするもんなんだね。

松田さんにドキドキしながらも、機動隊に残るための勉強ができるなんて、なんという一石二鳥なんだろう!

勉強なんてものは大嫌いだけど、今は役に立っている。

私は、今日初めて勉強に感謝しているだろう。

今にも踊りだしそうなこの気持ちを抑え、私は松田さんの話を聞き始めた。

が……私はそれどころではないのだ。

胸の高まりは止まることを知らず、常に心に鳴り響いている。

私のために松田さんが教えてくれるなんて、嬉しくない訳がない。
だけど、今はその気持ちを頑張って抑えよう。

今は何よりも集中することが一番。

松田さんは、早速模型のようなものを出した。

「これって、さっき松田さんがしてたのとは違うんですか?」
「あぁ。初心者にはあれはできねーよ。まずは、仕組みについてからだ。流石にお前も回路はわかるよな?」
「理科でやるやつですよね。なんとなくはわかると思います。」

松田さんは、何やらプリントを出してきた。

どうやら、これをやれという事らしい。

この記号って何だっけ。

「もしかして、わからないのか?」
「……はい……」

松田さんは呆れた様子だったが、わかり易く説明してくれた。

中学校の時の記憶が蘇ってきた気がする!!

松田さんの分かりやすい説明のおかげで、意外と早く進み、次は実践することになった。

爆弾は、なんだか凄い感じ。

しっかり赤いコードとかもついている。
ドラマや映画の主人公みたいな気分。

「バカッ!これは違うだろ。ったく、さっき教えてやったばっかなのに。」
「だってコードとかよく分かんないもん。こんなのできるなんて、さすが松田さん。」
「人を褒める前に、俺が言ったことを思い出せ。」

「ほら、これだ。」と松田さんがどのコードがどんなものかと教えてくれるが、私にはさっぱりで申し訳なくなってしまう。

やってみたはいいものも、わからない所が多く、松田さんに助けを求めたが、「一人でやれ」と言われてしまった。

はぁー。
一生終わる気がしない。
もう、いっそのこと適当に済ませてしまおうか。

でも、せっかく松田さんが教えてくれたんだ。

松田さんに教えてもらえるだけでも、十分贅沢だ。
これ以上わがままは言えない。
頑張れば、松田さんも褒めてくれるはず!

松田さんの顔を思い浮かべると、なんでもできる気がしてきた。