松田さんが大好きです!【松田陣平】 (ページ22)

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ドキドキ急接近1 ページ22

「な、なんで、松田さんがいるんですか!?」
「そりゃあ、俺がお前の同居人だからだよ。それより、その両手のフライパンは何なんだよ。」

松田さんにそう言われ、私は自分の両手に持っていたフライパンを思い出した。

「これは、色々分けがあって……それより!なんで松田さんが私の同居人なんかになったんですか。」
「家賃も安いし、職場にも近いし、別に変じゃないだろ。」

まぁ、ここは優良物件だもんね。
でも、男女で同居だよ!
それはもはや、同棲じゃん!

「その、松田さんは同居人が私でいいんですか?家事もできないし、色々迷惑かけちゃいますよ。しかも、異性だし……」

私は松田さんの方を恐る恐る見た。

「別に部屋は別れてるし、女としてみることもないから、そこは安心してくれて構わないぜ。」

ちょっとショックなんですけど……

「天海の話だと、家事が完璧って聞いてたんだけどな。」

それは多分嘘です。
でも、私と松田さんをひとつ屋根の下で一緒にしてくれたのは彼女なので、何も言えない。

「もう契約しちまったし、家事は頑張ればどうにかなるだろ。それより、荷物運び手伝ってくれねぇか?」

私は松田さんに頼まれたので、荷物を移動させたり、整理したりしたんだけど、意外と量が多くて、疲れてしまった。

「はぁ、やっと終わった。」
「ありがとな、A。」

今、私の名字読んでくれたよね?
それだけで元気が出てしまう私は単純な人間だなぁ。

「そういや、そこの上にある七面鳥は飾りか?」
「あっ！」

何時間か放置したままだった……

固くなってないかな?

チンしたら、食べれるよね?

ケーキはたぶん大丈夫。

「俺も食べていいか?」
「もちろん!全部食べてしまっていいですよ。私お腹空いてな…グゥ～。」

は、恥ずかしい。
よりによって、松田さんの前でお腹が鳴るなんて……

私、途中まで食べてたのにまだお腹すいてるって、引かれないかな。

「一緒に食べるか?」

恥ずかしそうな私を見て、察してくれたのか、松田さんはそう言ってくれた。

「いいんですか?!」
「いいも何も、お前が買ってきたものだろ。」

松田さんはそう言って私に、料理を分けてくれた。

結局、クリぼっちどころか、大好きな人と二人きりでクリスマスを迎えることができた。

来年には恋人として、クリスマスを迎えれられるかな?