黄色のキョンシー、拾いました

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お守りの効果が意外と強かったのか、一時間ほど経った今でもキョンシーは目覚めない

『どうしよ……。あ、お兄ちゃんに相談しよっかな』

プルルル、プル((ガチャ

「もしもーし。どしたん？」

『あ、もしもしお兄ちゃん。ライブ前なのに電話してごめんね』

「ええよ、全然。逆に声が聞けてうれしいぐらいやし」

『ならよかったよ。あのね、もしもの話なんだけど、


お兄ちゃんから聞いてた話と実際の怪物が違ったときってどうしたらいいのかな？』

「え、怪物に会ったん！？」

『ち、違うって！もしもの話！ほら、今まであった怪物は大体お兄ちゃんの言ってたとおりだったから違ったのが現れたらこわいなーって』
(家に怪物がいるなんて知ったら、お兄ちゃんライブ放り出して北海道から帰って来ちゃいそうだもんね。)

「…ほんまに？」

『ほんまやって！』

「…ならええけど。まぁ、俺の知識もネット上の都市伝説みたいなもんやし、間違ってることはあるかもしれへんな」

『…そっかー』
やっぱり合ってる情報ばかりじゃないよね

「でも、本物の怪物にも通じることがあるかもしれへんから危険じゃない範囲で試してみたらええと思うよ」

『うん、そうだね。ありがと』

「またなんかあったら、いつでも相談してな？ライブ中でも相談乗ったるから」

『ライブ中はダメだよwちゃんとファンの子を楽しませてあげて！明日頑張ってね』

「ん、まかせとき」

ガチャ

……とりあえず、キョンシーが目覚める前にもう一回情報を整理してみよっかな

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「絶対A、怪物に会っとるよな…」

上京してから、すっかり聞かなくなったAの関西弁。嘘をつくときとか、焦ったときにたまにでてしまうのを俺が気づいてないとでも思っとるのやろか

「…お兄ちゃんなんやから、もっと頼ってほしいんやけど」

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