_8 ページ8
.
翔太 『おーい 、大丈夫かー？』
「…あ、大丈夫」
翔太 『嘘だ。まだ具合悪いんじゃねーの？』
「いや、体調は大丈夫」
翔太 『ふーん』
素っ気ない返事をされて少し気持ちが沈んだ。
もうあの時の笑顔は見れないのかな、楽しく過ごせないのかな、こんなマイナスな事しか思い浮かばなくて
「…はあっ 、私のばかっ、」
翔太 『…は 、！？待って、どうした ！？ごめん 、！？』
体だけじゃなくて心もキャパオーバーしちゃったみたい。
溢れ出したらしばらくは止まってくれない涙。
高校生の時は涼太が拭いてくれたな、なんて考えてみたりして。
あの時はほんとに苦しかった、なんて。
翔太 『ほら、泣くな。俺が居るだろ』
ふわっと何かに私の体は包まれる。
目の前からは早く鳴る心臓の音。
「翔太 … ？」
私を抱き締めたのは翔太で
彼女が泣いてる時も抱き締めてんのかな、ってまた考えちゃう。
でも、一瞬で気持ちが軽くなった気がしたの。だって、
翔太 『お前の事は俺と涼太に任せろ。幼馴染みだろ？』
“ 幼馴染み ”
久しぶりに聞いたその言葉に涙は止まるどころかまた溢れ出して
その涙を今大好きな翔太が拭ってくれている。
「翔太 … 、彼女、は 、？」
一番心でつまずいていた事。
翔太 『彼女 ？』
反応からして今は居ないのかな。
「付き合ってたじゃんか」
翔太 『何年前の話だよ 、笑 別れてんに決まってんだろ』
「え、そうなの 、？」
翔太 『そうなの。卒業してからすぐお別れしたよ。』
「…そっか、」
翔太 『もしかしてお前、俺が彼女居ると思って焦った？笑』
「な、なわけないでしょ 、！？』
翔太 『ふーん？』
あれ、さっきと同じ返事なのに全然苦しくならない。
高校生の時ほど今は翔太への気持ちは大きくなかったはずだった。
一瞬で昔を思い出してしまったのは
翔太 『彼女居てもお前にする事はなんもかわんねーよ』
素直に嬉しかったの。だけど、
あんなに気持ちがすれ違い、揺れ動くなんて思っていない呑気な私は
まっすぐ翔太を見詰めていた。
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 222人がお気に入り
この作品を見ている人にオススメ
この作品を見ている人にオススメ
「SnowMan」関連の作品
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
かめらみるく - フルーツソーダさん» いえいえ … 、！！作品応援してますぜッ 、！！ (2021年4月3日 9時) (
レス) id: 29224f56f6 (このIDを非表示/違反報告)
フルーツソーダ - 返信ありがとう！､､､ソーダからフルーツソーダに名前変えちゃいました、( 応援してるよん！) (2021年4月3日 9時) (レス) id: a016601bc5 (このIDを非表示/違反報告)
かめらみるく - ソーダさん» うわァ … 、！！！それはありがたいッ 、！！更新頑張ります ~~ ッ 、！！ (2021年4月2日 17時) (レス) id: 29224f56f6 (このIDを非表示/違反報告)
ソーダ - 続き楽しみ！ (2021年4月2日 15時) (レス) id: a016601bc5 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：ぱくぱんだ | 作成日時：2021年3月31日 18時
