先輩のいじわる (ページ35)

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「んで、降ってきた順に書いてたら、最後のホルの曲で詰まっちゃったんだって。それでショックで、せっかく降ってきたのにって突っ伏しちゃった」

背中をトントンと落ち着かせるように叩くカナヒョン

そりゃぶっぱするわ

僕でもぶっぱする

主に作詞をナアヒョン、作曲をカナヒョンが担当してる

他といえばダンスを考えたり、それぞれ出来る楽器を演奏してみたりと色々やってるよ

けど、2人ほどではない

いつも任せてしまっているから、出来ることはしようというのが暗黙の了解

だから、協力はもちろんするよ？

でもさ、作詞…僕に何が出来るのだろう

表現力ったって何をどう表現すれば良いのか

ナアヒョンが目覚めてくれないとまずやろうにも出来ない

「カナヒョン、ホルで」
「ホルルルルルルルルル！！」

「何ですかその舌使い！すげぇ！」

僕がなるべく優しい声を意識して声をかけた

ホルですって言おうとしたらホルって、しかも巻き舌でルルルって

びっくりした

…カナヒョン、巻き舌の才能あるな

ラップでも取り入れてもらいたい

僕も作詞作曲やってみようかな

一応小中高吹奏楽だったし軽音部の友達いるしコードも分かる

よし、やってみよう

「アズエラ、呼んできたよ」

「ありがと、ジャミル」

2人は本名で呼び合った