求ム、普通の人生。【文スト】 (ページ4)

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渡されたナイフを受け取りうなずく。

？「時間が無ェんだ。さっさと行くぞ。」

そう言って彼は私を近くに下ろし、走って行った。

分身からは水でできた弾丸のようなものが放たれる。が、彼はそれを軽やかに避けどんどんと近づいていく。

(あ、さっき髪が切れたのはこれが当たったからなのか！)今更気づく。

彼が分身に触れた瞬間、分身の動きが止まった。まるで金縛りに遭ったようだ。

？「今だ！行け！！」

合図と共に走り出す。赤い結晶に向かってただ一心不乱にナイフを振り下ろした。

(((パキン)))

結晶が割れ、分身が消えた。

？「ひとまず異能は消えたな。これでとりあえずは大丈夫だ。」

貴「あ...ありがとうございます...！」

夢だとしても命の恩人には変わりない。

貴「名前を教えて貰ってもいいですか？？お礼させていただきますので！」

？「礼？そんなもンいらねェよ。急いでンだ、また会えるといいな。ま、生きてれば...」

そう言って彼は走って行った。途中、この霧がないところまで走れ、そう叫んでいた。

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(だいぶリアルな夢だなぁ。なんだかんだイケメンだったな。小さいけど...)

短くなった髪を触りながら考える。

貴「あ...逃げないと」

とりあえず言われたとおりに走って走って走りまくって霧が無いところまで来ると疲れ果てて意識を手放した。

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