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「オイ、佐藤!!そんなに飲んで大丈夫なんか?! 」
「夫がスッゲー心配してたのに...」
『んー、ぜぇんぜん大丈夫れすよー!! 』
酒に呑まれてフワフワした思考の中で、これ以上飲んだら駄目だって警報が鳴っている。
しかし、思いとは裏腹にグビグビと酒が進む。
先輩方が止めるが、口が勝手に「大丈夫」だと言い張ってしまうのだ。
強烈な眠気が襲ってきてウトウトし始めると、先輩方が焦り始めた。
やばい。俺って今迷惑掛けてるよな。
けど眠気は収まらない。狭まった視界の中で、先輩のひとりが俺を担いだのが分かった。
あれ。今何時だっけ。9時までに帰らなきゃ...
悠介のマネージャーの車が見えた。番号まで一緒じゃん。悠介降りてきたし。幻覚が見え始めたのか。ま、いいや。
『ゆうすけー!! 』
抱き着くと、悠介の匂いがした。暖かくて心地よい。グリグリと頭を押し付けると、急にギュッと背中に腕を回された。
本物の悠介みたいだ。
そのまま車に乗せられて、暫くすると悠介が隣に乗り込んだ。
そして、気付いたら布団にくるまっていた。
『___んぅ......?ゆ、すけ?』
「あ、起きた?」
悠介じゃない。誰だっけ。見たことあるような気がする。思い出せ、俺。
確か、悠介の...
『ゆ、すけの、マネージャーさん?ですか...?』
「うん、そうだよ。待っててね、悠介の撮影もうすぐ終わるからさ」
合ってたみたいだ。頭も少し正常に戻ってきたかもしれない。
ここはマネージャーさんの車の中だろうか。水をくれたのでありがたく頂戴した。
「いやぁビックリしたよ。何事にも無頓着な悠介くんが急に"Aが家に帰ってきてない。マネージャー、**っていう居酒屋まで送ってください"とか言うもんだからさ。ふふ、何で居場所分かったんだろうねぇ」
『あ、それGPSですよ』
高校生ぐらいから危険だからとか言って持たされた携帯にGPS機能がついているらしい。GPSって便利だよな。
「指導が必要だな」
マネージャーさんがなんかブツブツ呟いていたけど、何言ってるか分かんなかった。
悠介の撮影は数十分後に終わったようだ。
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歩 - ぇ待って色々と凄く好きな作品を見つけてしまった普通に今迄占ツクで見た中で一番かもしれない本当に待って。凄く好きです。本当に好き。きっと届いてないと思うけど大好きです!!更新待ってます!!!! (2019年7月24日 4時) (レス) id: 73d0051162 (このIDを非表示/違反報告)
空 - 続きがすっごい気になります!更新頑張って下さい! (2019年1月5日 12時) (レス) id: 8fe2495ae6 (このIDを非表示/違反報告)
魅力に気づいたとか言いながら再び最俺民になった僕(プロフ) - とりあえずお気に入りと評価(一番右)押しました(`・ω・´)ゝビッシ (2018年6月15日 23時) (レス) id: e145b0bf95 (このIDを非表示/違反報告)
阿音 - なんだこの「法律で300m以上の建物作って良くなったからあべ○ハルカス作ってみた」みたいな感じの題名は(実話です) (2018年4月27日 12時) (レス) id: 8a3d632f4e (このIDを非表示/違反報告)
悠(プロフ) - めっちゃ好きです!更新待ってます! (2018年3月23日 2時) (レス) id: 9cdc789a1d (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:悠 | 作成日時:2017年3月8日 7時