瀬見英太の好きなとこ【瀬見英太生誕祭2017】 (ページ3)

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努力出来るところ。ページ3

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「気をつけ、礼」

「「「アッしたァーーーー！！」」」

片付けの後、コートの端に整列して、若利くんのかけ声で部活を終える。

それからはそれぞれ、だべったりジャージを着たり、スクイズに入っている水を飲んだりしていたので、私も自分の荷物を持ち、足早に体育館の更衣室へ向かった。

着替えて結んでいた髪を下ろし、荷物を持って体育館へ戻ると、もう既にほとんどの人が部室へと戻っており、あれだけ人がいた体育館はやけに広く感じた。

ただ、そこに1人、壁に向かってボールを打っている。

『英太』

声をかけられたのに気づいた君は、打つ手を止める。

手を止めてしまったため、ボールはそのまま何回か弾み、やがて静止した。

「…Aか。びっくりさせんなよなぁ～笑笑」

『ごめんね。そんなつもりはなくて。
英太は帰んないの？？』

「…んーー、もうちょい練習してから帰るわ。先帰っててもいーぞー？今なら部室に人だっているだろうし、暗くなっても大丈夫だろ」

君は足元で止まっていたボールを拾って、2、3回床についたあと、私を見て眉を下げ笑った。

『…いやいいよ。私も待ってるから。…ここにいていい？？』

もちろんいーぞ、と君が微笑んだので、君のいる壁側に荷物を置き、座り込む。

君はそれを確認すると、壁に向かってオーバーハンドパスを続けていた。

しばらく規則的に続いていたボールの音が、ふと止む。

君の方を見上げると、君はちょうど何かを思いついたようにこちらを見ていた。

「…うっし、A！ちょっくらボール上げてくんね？？」

そう言うと君はぐっと背伸びをしながらコートへ向かう。

『了解』

私も立ち上がり、倉庫からボールかごを出して君のいるコートの真ん中に向かった。

センターサークルにいる君に向かって、山なりにボールを投げる。

君の頭のとこに行くように、ゆっくり丁寧に。

そして君はボールをコートの端っこから端っこまで、あらゆるところに持っていく。

その練習を、私達は最終下校時刻まで続けていた。

✄--------------- ｷﾘﾄﾘ ---------------✄

これは、今日中には無理があった…。
すみません英太くん…