＊ ページ37
向「むっちゃ可愛い...。」
撮りたいけど、値札ついてるからあかんな。
鉢たちの前でしゃがんで、
じーっと見るだけで我慢や。
そう言えば、東京ではほんま花見んな。
どこ言っても緑の木や葉っぱだけで、
オレンジや赤、ピンク、白、紫、水色、黄色、
とか、他にもいろんな色、全然見いひん。
久々に花見たから、安心して来た。
向「あはっ...、ほんま泣かんといて。」
涙袋に水分の気配がする。
あかんあかん、
と思って立ち上がろうとしたとき。
宮「マリーゴールドの花言葉、
ご存知ですか？」
上からなんや心地良い声。
パッと見上げれば、
デニムのエプロンを着こなした男性が
じょうろを片手に立っとった。
向「あ...すみません。」
宮「いえいえ、全然。『悲しみ』です。」
向「へ？」
宮「花言葉。」
向「あ、あぁ...。」
俺は慌てて立ち上がった。
男性はニコリと微笑む。
宮「寄り添ってくれたのかも知れませんね。」
向「え？」
宮「あなたが悲しそうに見えたから。」
そう言って男性は鉢に優しく水をやる。
新しい水を浴びた花たちは、
さらにキラキラと男性に笑いかけた。
まるで、「ありがとう」を言うてるように。
宮「すみません、誤解でしたか？」
向「いや...誤解、ではないです。」
宮「花は、天使の贈り物です。
花たちを伝って天使は人間の様子を把握して、
それを神様に伝え、
神様は天使に指示を出して、
天使は花を伝って人間を助ける。
僕はそう考えています。」
花たちを見つめる横顔が、
あんまりにも優しいから何も言えんかった。
宮「...あ。すみません、ベラベラと。
この話、いつも幼なじみにするんですけどね。
彼はそういうところ、素っ気なくて。
あなたならきちんと
聞いてくれそうな気がしたんです。」
すみません。とその男性はまた微笑む。
フレッシュな、清涼感のある、
でもどこか高貴な花の香り...。
ふわり、と心の中に淡い何かが生まれる。
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めぐみみ(プロフ) - はじめまして。あべさくが大好きで、お話読ませて頂きました。阿部ちゃんのことを亮ちゃん呼びする佐久間くんが新鮮でとても可愛らしいなあと思いました。あ、GAMESETは違いますね。汗。これからも更新楽しみにしていますので無理せずに頑張って下さいね。 (2020年5月10日 19時) (
レス) id: 5685bea8d4 (このIDを非表示/違反報告)
とーか(プロフ) - こんにちは！楽しく、拝読しました！リクエストします！めめだてで、めめが、ゆり組同士でイチャイチャしてるのを見て、嫉妬し、家でめちゃめちゃ甘えるというお話を読みたいです。これからも執筆頑張ってください！応援してます！ (2020年5月10日 12時) (レス) id: e819836d9b (このIDを非表示/違反報告)
アキ(プロフ) - 初めまして、いきなりなんですがリクエストさせて下さい。ゆり組で女装して可愛い翔太君がスタッフにセクハラされているのを涼太君が助けて思いっきり甘やかすというのをお願いしたいのですが宜しいでしょうか？ (2020年4月27日 22時) (レス) id: caf121f86d (このIDを非表示/違反報告)
mai(プロフ) - だてこじの甘々な感じのお話をお願いします。 (2020年4月27日 15時) (レス) id: 26b7c3eef9 (このIDを非表示/違反報告)
かめ - リクエスト失礼します！なべふかがイチャイチャしている話がみたいです！お願いします。 (2020年4月24日 23時) (レス) id: ba73649a77 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ほんちゃ
| 作成日時：2020年4月24日 13時
