★◇初めての夏◯ ページ45
narumickeyさんより、リクエストを頂きました。ありがとうございます！＼(^^)／
季節外れですが…。
★◇★◇★◇★
「人多すぎだろ…」
「この辺で夏祭りをしてるのはここだけだからな。人が集まるのも無理はない」
「A、俺達から離れるなよ？」
毎年近くの神社で開かれる夏祭り。ここの祭りは少し大きいから、開かれている三日間、ずっと人で溢れ返っている。
祭りなんて、いつ振りか分からない。何しろ、サッカーの練習ばっかで遊びになんて行けなかったからな。
「うん！…歩いてたら、ヒロト達と会えるかな？」
「可能性はあるな。この人混みで見つけられたらの話だが」
「ったくヒロトの奴…円堂達と約束してるとかあり得ねぇ」
「たまには友達と遊びに行きたかったんだろう、良いじゃないか」
「でも、前々から皆で行こうって話は出てたじゃねーかっ」
風介はミルクアイスのコーンをかじりながら、仕方ないと首を振る。
こいつは妙に物分かりが良いから気にならねぇのかもしれないけど、俺は納得いかねぇぞ。
だって、Aにとっては初めての祭りだし、Aだって楽しみにしてたはずだ。
「…まぁ、Aの浴衣姿が見られないのは気の毒だと思う」
「確かに、それはそうだ。その浴衣似合ってるぞ、A」
「えへへ…二人も似合ってるよ。カッコいいもん」
水色の浴衣。青い花の髪飾りで、いつも下ろしてる髪をまとめてある。口では言えないけど…すげぇ綺麗だ。
カランコロンと下駄の音がする。慣れないだろうから、歩くのはかなりゆっくりだ。それでも、別に嫌じゃなかった。
風介と俺の間で、キョロキョロと周りを見ては楽しそうに目を輝かせている。
騒がしいはずの夏祭りも、Aが隣に居れば全然辛くない。俺達だけ、違う世界にいるような感覚だった。
「…あっ、焼きそばあるよ！」
「おぉ、買いに行こうぜ。祭りと言えば焼きそばだろっ」
「私はその横の金魚すくいをしたい」
「子供かよお前…」
「二人は焼きそばを買ってくると良い。終わったら電話するから、何処かで待っててくれ」
俺が答える前に、風介は人混みの中へ消えていった。俺はAと顔を見合わせて、それからAの手を握った。
「…とりあえず、焼きそば買うか」
「うん。あとで綿菓子も食べようねっ」
「食い過ぎて腹壊すなよ」
「大丈夫だもん」
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 39人がお気に入り
お気に入り作者に追加
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
輝(プロフ) - かなりさん» ありがとうございます！初めてランキング入りした思い入れの強い作品なので、そう言っていただけて嬉しいです(* ´ ▽ ` *) (2020年4月30日 23時) (
レス) id: c19a41cb32 (このIDを非表示/違反報告)
かなり - 私、この小説が大好きで最後の絵が上手でとても面白かったです！また読み返してみたいと思います！これからも体に気をつけて頑張って下さい！応援しています！ (2020年4月28日 15時) (レス) id: 698341d95b (このIDを非表示/違反報告)
狩間篤花(プロフ) - 真白さん» コメントありがとうございます(о´∀`о)完結できたのは皆様のお陰です。また新作も始めようと思ってますので、是非そちらも宜しくお願い致します(°▽°) (2017年4月3日 11時) (レス) id: 9ce959db1f (このIDを非表示/違反報告)
真白 - 完結おめでとうございます!とても面白かったです!また作者様のイナズマイレブン（個人的にはまた風丸さんを）拝見できる日を楽しみにしています!本当にお疲れ様でした! (2017年4月2日 23時) (レス) id: f20ddfb271 (このIDを非表示/違反報告)
narumickey(プロフ) - お返事ありがとうございます！じゃあまた作品が出来た時に読みます(^^)これからも頑張って下さい(っ´ω`c) (2017年4月2日 18時) (レス) id: 985c8767ca (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：狩間篤花 | 作成日時：2017年2月12日 12時
