＊勉強会◯ ページ44
smolさんにリクエストを頂きました。本当にありがとうございます(^○^)
＊◯＊◯＊◯＊
今日は初めてお日さま園に来ていた。今まで話を聞いていただけだったけど、施設なだけあってやっぱり広い。
でも、それより…家みたいな安心できる温かさがあった。本当に、お日さま園って名前がぴったりだって思う。
「…じゃ、勉強するか」
「うん、しよう！３時になったら、お姉ちゃんが買ってくれたドーナツ食べよーねっ」
「あぁ。でも、ちょっと気が早くないか？」
リュックから数学の問題集とノートを取り出して、机の上に広げる。向い合わせで、神月が漢字のドリルを開いていた。
今日はヒロトが居ないから、代わりに勉強を教えてほしいって、昨日神月がメールしてくれた。
シャーペンを握るけど、今は少しだけ緊張していて集中できそうにない。
問題番号だけをノートに書いて、神月が真剣に見つめるページを覗き込む。右上に、小3の漢字と書かれていた。
「風丸、これ分かる？」
「んーと、正しい漢字を選べ、か…」
難しい顔をして問題を指差す神月に、一つ一つ覚え方や成り立ちを教えた。小学校の時は漢字の授業が好きだったから、よく覚えている。
順調に話すのが上手くなっているのも、こうやって毎日努力してるからなんだなって、改めて頑張り屋なとこを感じた。
「風丸、やっぱりかしこいね」
「勉強は嫌いじゃないんだ。大変だけどな」
「私もいつか、そんな問題解けるようになるかな？」
神月は、俺の分厚い問題集を見ながら少し微笑んで見せる。俺にとっては邪魔でしかないこの本も、神月には目標に見えるのかもしれない。
「絶対解けなきゃいけない訳じゃないけど…。神月なら出来るようになるかもな」
「私が算数の勉強し始めたら、風丸に教えてもらおうかな」
「…ヒロトじゃ駄目なのか？」
さりげなくそう聞いた。本当は、少しだけ期待していた。俺が良いと言ってもらえることを。
「ヒロトはいつも一緒に居られるから。風丸はそんなに沢山会えないし…だから、勉強を一緒にしたら、もっと会えるようになる」
純粋な神月の言葉と笑顔は、俺の心臓を簡単に射抜いた。そして、求めてたよりも遥かに温かい答えが、俺の体温を急上昇させた。
「…神月が良いなら、いつでも会いに来るさ」
「風丸…えへへ、嬉しいなっ」
その後神月と食べた苺のドーナツは、いつもより甘く感じた。
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輝(プロフ) - かなりさん» ありがとうございます！初めてランキング入りした思い入れの強い作品なので、そう言っていただけて嬉しいです(* ´ ▽ ` *) (2020年4月30日 23時) (
レス) id: c19a41cb32 (このIDを非表示/違反報告)
かなり - 私、この小説が大好きで最後の絵が上手でとても面白かったです！また読み返してみたいと思います！これからも体に気をつけて頑張って下さい！応援しています！ (2020年4月28日 15時) (レス) id: 698341d95b (このIDを非表示/違反報告)
狩間篤花(プロフ) - 真白さん» コメントありがとうございます(о´∀`о)完結できたのは皆様のお陰です。また新作も始めようと思ってますので、是非そちらも宜しくお願い致します(°▽°) (2017年4月3日 11時) (レス) id: 9ce959db1f (このIDを非表示/違反報告)
真白 - 完結おめでとうございます!とても面白かったです!また作者様のイナズマイレブン（個人的にはまた風丸さんを）拝見できる日を楽しみにしています!本当にお疲れ様でした! (2017年4月2日 23時) (レス) id: f20ddfb271 (このIDを非表示/違反報告)
narumickey(プロフ) - お返事ありがとうございます！じゃあまた作品が出来た時に読みます(^^)これからも頑張って下さい(っ´ω`c) (2017年4月2日 18時) (レス) id: 985c8767ca (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：狩間篤花 | 作成日時：2017年2月12日 12時
