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「…私も、会ってみたい。風丸をサッカーに目覚めさせた雷門のプレー、目の前で見たいもん」
「今年は、雷門サッカー部が強化委員として色んなチームに参加している。勝ち進んでいけば、必ず戦えるさ」
「そのために、練習頑張らなきゃ！」
神月は立ち上がって大きく伸びをする。俺はそんな後ろ姿を眺めながら、今日の練習を思い出した。
総帥を信頼していないことは、俺を信頼出来ないことにも繋がる。俺の指示は、殆ど通らなかった。
やっと形になってきた頃にはもう夕方で、タクティクスの完成はまだほど遠い。
「風丸？」
「…」
「どうしたの？」
「あっ…いや…すまない」
「…やっぱり大変だよね、慣れないチームをまとめるなんて」
俺が何も言わなくても、神月は俺のことを分かってくれる。勘が鋭いだけかもしれないけど…俺は、それ以外の理由なら嬉しいな…なんて。
振り返った神月は、夕日を背ににっこりと笑う。
「風丸に比べたら、まだまだサッカー下手だけど…力になれるなら、自主練付き合うし。話ならいくらでも聞くよっ？」
「…ありがとう。神月がそう言ってくれるだけで嬉しいよ。明日も頑張れる気がする」
「えへへ…なら良かった」
はにかむ神月を見ていると、今日の疲れも足の痛みも忘れてしまえる。
俺は小さく手招きをして、神月の前髪に手を伸ばした。
「変だった？」
「少しだけな。はい、直った」
「ありがと。…ちょっと照れるね」
「そんなこと言われたら、俺まで恥ずかしくなるだろ？」
少しだけ神月の顔が赤く見えた。夕焼けの光で、勘違いかもしれないけど。
神月はベンチに座り直して、前髪を気にしながら俺の方を見る。
「風丸。もし辛いことがあっても、抱え込まないでね。私、いつでもきくから！」
「…あぁ。心強いよ」
「風丸は優しさの塊だから。仲間思いで自分に厳しくて…でも、それが風丸の素敵なところ」
「ははっ、ちゃんと見てくれてるんだな。俺のこと」
勿論！と自慢気に胸を張る神月に、笑いと共に愛おしさが溢れる。
「だって、風丸のこと大好きだからっ」
「…俺も好きだよ、神月のそういうとこ」
「明日も頑張ってね。応援してるから！」
優しくて、明るくて、純粋なその笑顔が。俺を元気付けてくれるから。でも…
俺が本当の思いを打ち明けるのは…もうちょっと先の話になりそうだ。
好きだよ、神月。
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輝(プロフ) - かなりさん» ありがとうございます！初めてランキング入りした思い入れの強い作品なので、そう言っていただけて嬉しいです(* ´ ▽ ` *) (2020年4月30日 23時) (
レス) id: c19a41cb32 (このIDを非表示/違反報告)
かなり - 私、この小説が大好きで最後の絵が上手でとても面白かったです！また読み返してみたいと思います！これからも体に気をつけて頑張って下さい！応援しています！ (2020年4月28日 15時) (レス) id: 698341d95b (このIDを非表示/違反報告)
狩間篤花(プロフ) - 真白さん» コメントありがとうございます(о´∀`о)完結できたのは皆様のお陰です。また新作も始めようと思ってますので、是非そちらも宜しくお願い致します(°▽°) (2017年4月3日 11時) (レス) id: 9ce959db1f (このIDを非表示/違反報告)
真白 - 完結おめでとうございます!とても面白かったです!また作者様のイナズマイレブン（個人的にはまた風丸さんを）拝見できる日を楽しみにしています!本当にお疲れ様でした! (2017年4月2日 23時) (レス) id: f20ddfb271 (このIDを非表示/違反報告)
narumickey(プロフ) - お返事ありがとうございます！じゃあまた作品が出来た時に読みます(^^)これからも頑張って下さい(っ´ω`c) (2017年4月2日 18時) (レス) id: 985c8767ca (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：狩間篤花 | 作成日時：2017年2月12日 12時
