○スターライン◯ ページ32
「久しぶりだね、こうやって星を見るの」
「うん。やっぱり、私好き。ヒロトとお星さま見るの」
「…俺も大好きだよ」
隣で笑うAが、俺に体を預けてくる。彼女の体温を感じながら、俺はそっと空に手を伸ばした。
Aと約束をした、あの日みたいに。
「…Aは、ちゃんと俺との約束覚えてくれてたんだよね」
「…ヒロトがお日さまで、私はお月さま」
「あの日さ、俺…星みたいに強くなりたいって言ったんだ。強く、輝いている星みたいに」
「…私、ヒロトはそれくらい強いって…思う。私なんかを、ずっと支えてくれてた。守ってくれた…」
Aに視線を落とすと、彼女の手が俺の服の袖をギュッと握っていた。
どうしようもなくその姿が愛おしく思えて、彼女の頭に手を伸ばそうとしたら、パッと顔が上がる。
その頬には、一つ…また一つと涙が流れた。
「嬉しかった…嬉しかったよっ…」
「A…俺、本当にAを守りたくて、俺はお日さまだから、君を照らさなきゃって…でも、父さんに逆らえなくて、結局っ…」
「傷付いた…でも、そんなの良い。私だって、きっと、ヒロトを傷付けた…一緒だよ」
今度はちゃんとAの柔らかい髪に触れる。そのまま彼女を抱き寄せる。
「ずっと一つの夢だった…大切な笑顔のために生きること。絶対に果たしたいって、願ってた。…俺、守れたかな？ちゃんと、Aのこと…」
「うんっ。守ってもらった。お日さまが…ヒロトが、照らしてくれたよ」
「…よかった。その笑顔がまた見れて、本当によかったっ」
「わーっ、髪の毛ボサボサなるよーっ！」
両手でAを撫でると、彼女はそう言ってすぐ俺の手をつかんだ。
仕返しと言わんばかりに俺の髪をワシャワシャしだす。…あんまり背が届いてないけどね。
大きな目で俺を見るA。黄色の瞳が、光をキラキラ反射しながら俺を映してる。
「…ヒロト？」
「…俺、これからもAのお日さまであり続ける。守り続ける、だから…見てて欲しい、これからもずっと」
君に俺の思いを届けるのは、もっと先になるかもしれないけど…伝えられるときが来たら、ちゃんと伝えさせてね。
「…ちゃんと見てる。ずっと…私もヒロトを照らすね」
「うん。どんなに離れても…絶対に守るから」
もう一度Aを抱き締める。何があっても…二度と君を手放さないから。
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輝(プロフ) - かなりさん» ありがとうございます！初めてランキング入りした思い入れの強い作品なので、そう言っていただけて嬉しいです(* ´ ▽ ` *) (2020年4月30日 23時) (
レス) id: c19a41cb32 (このIDを非表示/違反報告)
かなり - 私、この小説が大好きで最後の絵が上手でとても面白かったです！また読み返してみたいと思います！これからも体に気をつけて頑張って下さい！応援しています！ (2020年4月28日 15時) (レス) id: 698341d95b (このIDを非表示/違反報告)
狩間篤花(プロフ) - 真白さん» コメントありがとうございます(о´∀`о)完結できたのは皆様のお陰です。また新作も始めようと思ってますので、是非そちらも宜しくお願い致します(°▽°) (2017年4月3日 11時) (レス) id: 9ce959db1f (このIDを非表示/違反報告)
真白 - 完結おめでとうございます!とても面白かったです!また作者様のイナズマイレブン（個人的にはまた風丸さんを）拝見できる日を楽しみにしています!本当にお疲れ様でした! (2017年4月2日 23時) (レス) id: f20ddfb271 (このIDを非表示/違反報告)
narumickey(プロフ) - お返事ありがとうございます！じゃあまた作品が出来た時に読みます(^^)これからも頑張って下さい(っ´ω`c) (2017年4月2日 18時) (レス) id: 985c8767ca (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：狩間篤花 | 作成日時：2017年2月12日 12時
