第34話 ページ36
草鹿の森で狩矢と対峙した朽木白哉。いきなり挑発していた。
「構えぬのか？」
「君こそ、いつでも構わんよ」
朽木白哉が瞬歩で先制攻撃。だが、交わされてしまう。
「バウント如きが、瞬歩並の速力を持つと言うのか」
狩矢の攻撃を交わし、一撃はダメージ無し。戦闘途中、朽木白哉は狩矢が操る“何か”に気が付いた。
「流石 朽木白哉、噂に聞いていた以上だ 会えて嬉しいよ」
「･･何？」
「尸・魂界に名高き四大貴族の一つ、朽木家歴代最高と言われる
現当主 朽木白哉、腕に覚えのある者ならば手合わせしたいと
思うのは当然の事だ そして、君の実力は十分満足のいくものだ」
「何が目的か？」
「目的か…尸・魂界を守る最強の護挺十三隊、その中でも最も有名なのが君だ。その君が倒されたら…瀞霊廷内に動揺が拡がるだろう」
「戯言を…」と朽木白哉は呟く。
「私は本気だ、自信が無ければわざわざこんな所まで乗り込んで来ない」
言い合いながら、激しくぶつかり合う。言い合いは少しの間、続いた…
「どちらにせよ、我等が大いなる目的の為、君には此処で死んでもらうのだから」
「問答…無用だ、此処で死ぬのは貴様だ」
そう言って、“始解”を始めた…
「散れ、千本桜」
桜の花びらが狩矢を襲う。だが、狩矢の操る風に吹き飛ばされる。朽木白哉は無事だったが、更に戦いは激しさを増していく。
千本桜より、無限にある風の方が数の論理で言えば上回っていると言う。
「千本桜、鬼道、そして斬魄刀による直接の斬撃、素晴らしい攻撃だが…私を斬る事は出来ない。いずれ地面に伏すのは君だ」
「…そうかな」
ぶつかり合う両者の力。互角の力だった。先に狩矢の所へ向かっていた成宮A。
朽木白哉vs狩矢の戦いを見つけ、いきなり軌道を使う！
「「………！！」」
☆
やって来た成宮A。朽木白哉は入ってきたことに機嫌が斜めになっていた。
「成宮A、手を出せば貴様も敵と見なす」
その間に霊子を使い傷の治療をする狩矢。成宮Aは始解せず、朽木白哉と狩矢の戦闘に入った…
「私まで巻き添えにするつもり？！」
「邪魔だと言ったはずだ」
邪魔者には容赦無く、成宮Aにも攻撃を仕掛けていたのだ。
霊子が存在する限りは狩矢の傷は直ぐに回復してしまう。
「言った筈だ、高濃度の霊子が満ちるこの尸・魂界では我等バウントは不死身なのだよ」
「ではその不死身と言うのを証明してみせるが良い」
どうすればいいか悩んだ成宮A。すると、何処からでもなく声が聞こえた。
『選ばれし者よ…特殊な能力を使うのだ』
それに成宮Aが立ち上がる…！
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作者名：零月 | 作成日時：2016年8月20日 18時
