第30話 ページ32
阿散井恋次は卍解し、ゲゼルと対峙。思わず助けに入ろうとする黒崎一護を引き止める綾瀬川弓親。
「やめろ、更木隊の流儀はケンカはタイマンで」
「あいつは十一番隊じゃ無いだろう！？」
「元十一番隊さ、隊を離れても一度更木隊に入った連中はそのことを忘れ無い…」
宇柿の方は見張っていた石田雨竜が涅ネムと接触したのを狩矢に報告。
「…来たか」
状況が変わった為、一気にカタを着けようとゲゼルで攻撃する宇柿。傷だらけの阿散井恋次はある技を繰り出す…！
「狒牙絶咬！！」
“狒牙絶咬”を受けて暴れ出すゲゼル。壁が崩れ出し、宇柿がゲゼルを操っていた部屋が丸見えになった。
「ありえない…何故だ！？」
取り乱す宇柿に狩矢から通信が…
「宇柿、ご苦労だった。さらばだ」
自らが操るゲゼルの暴走により握り潰されてドールと共に消滅した。
☆
「生き残ったのは貴様一人か」
狩矢と残りのメンバー達がいる場所へとやって来た黒崎一護。
「いや、二人…」
成宮Aは阿散井恋次と綾瀬川弓親を安全な場所に連れていった後、黒崎一護を追い掛けたのだ。
「………！！」
狩矢は一瞬、驚いた顔をしたが冷静さを取り戻した。
「まだ目当てのモノが届くには時間が掛かりそうだ」
「その目当てのモノって…石田雨竜だよね？」
成宮Aが言ったことに、狩矢と黒崎一護が驚いた。
「ちょっと予定が早まってね、現世を去る準備をしなければならなくなったんだ」
やはり現世と虚の世界を繋ぐ…更には藍染さんと同じことを考える。
そして、狩矢の指示で古賀が呼び出したものは…
「我々の穿界門だよ」
狩矢が言うには、人の魂魄を大量に吸収して力を蓄えたバウントは空間を操る事が出来るのだった。
「さぁ始めようか、私も自分の力を試しておきたい」
黒崎一護と狩矢の戦闘が開始された。成宮Aは一切も、手を出さない。
狩矢は素手で斬月を止め、しかも指一本で一護を弾き飛ばす……
(強い…！これは黒崎の戦い、私には出だしは出来ない……)
成宮Aは戦闘を見ていた。黒崎一護がやってくれると祈る。
更に狩矢は残月を指で止めた。手でお腹を刺され、蹴り飛ばされ…
「もう終りか？そんな程度じゃ力試しにもならない。卍解はどうした？全て知っているよ…現世で力の制限を受けずに卍解を出来るのは君だけだ。斬魄刀を取れ」
動くことの出来ない黒崎一護。狩矢は真の目的を言い出した。
「我らがこれから向かうのは“虚圏”などでは無く尸・魂界だ。復讐だよ…“バウント“を生み出した尸・魂界のね」
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作者名：零月 | 作成日時：2016年8月20日 18時
