4.邂逅�� ページ5
日菜の反応が怖くて目を伏せる。
「え〜なになに？幼なじみの名前も忘れちゃったの？しょうがないな〜」
日菜が茶化すように言うけど眉が少し下がって、八の字になっている。少し不安そうな表情を浮かべていた。
「………。」
「って、冗談でしょ？」
「………。」
「……ソラ？」
「悪いけど、前みたいにはできない。」
私は幼なじみをやめると決めた。
「その理由はおねーちゃんとケンカしたから？」
違うよ、ケンカじゃない。対等な立場に立っていなかった私と紗夜でケンカが成立するわけがない。
「違う。理由は私たちが単なるお隣さんだから。」
「あたしたちは幼なじみだよ。」
「私は幼なじみじゃない。……もう違うんだよ。」
帰ってきて早々この話題は身がもたない。
話を切って、日菜には帰ってもらおう。
「それではこれから掃除をしないといけませんのでお帰りください。」
「じゃあ、手伝う！」
「帰ってください。」
「やだ。」
「帰って。」
「ソラがいやって言っても絶対に手伝うからね？」
こうなると日菜は言うことを聞かなくなる。妙に頑固になるのは氷川姉妹の特徴だったけど、変わってないね。
断るだけ無駄だね。
「邪魔だけはしないで。」
「やったー！るんってきた！」
嬉しそう、だね。
「何からすればいーの？床の掃除？」
「そう。はい、じゃあこれ。」
私がリビングとトイレと洗面所で、日菜には寝室を掃除してもらおう。
リビングとトイレ、洗面所さえやればいまは充分。それプラス洗濯を。日菜は私の部屋と物置、空き部屋だけだからすぐに終わるはず。
「じゃあ、ソラの部屋の掃除するね。」
考えを読まれた。さすがは元幼なじみ。
てっきり一緒がいいって言うかと思った。
「ばびゅーんってズギューンとしてくるから！」
急いで終わらせて戻ってくるから、か。
「はいはい。でも、丁寧にね。」
「もっちろん！なんたってソラの家だからね。じゃあ行ってくるね〜」
部屋に向かおうとした日菜は何を思ったのかこちらを振り返った。ニコニコしてる。
「？」
「なんか変わっちゃったなーって思ったけどソラはソラだね。るんっ♪てする！」
「……。」
いつの間にか素が出てしまっていたみたい。日菜といると緩む。
移動したのを確認して私も掃除機をかけ始めた。
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みずの(プロフ) - 何だかんだ言って夢主は紗夜さんのこと気にかけてるんですね。頑張れ夢主ちゃん！ (2020年4月15日 2時) (
レス) id: d74848b20e (このIDを非表示/違反報告)
刹那(プロフ) - みずのさん» これから紗夜との絡みも増やして行く予定ですのでお楽しみに！ (2020年4月10日 22時) (レス) id: e241165bdf (このIDを非表示/違反報告)
みずの(プロフ) - 紗夜さんもマギさんを見てたんですね！ (2020年4月10日 1時) (レス) id: d74848b20e (このIDを非表示/違反報告)
刹那(プロフ) - みずのさん» ありがとうございます！そう言っていただけると嬉しいです。 (2020年4月7日 12時) (レス) id: e241165bdf (このIDを非表示/違反報告)
みずの(プロフ) - すごい読みやすいし内容がもう好きです！ (2020年4月7日 0時) (レス) id: d74848b20e (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：刹那 | 作成日時：2020年3月17日 22時
