ここだけの話 ページ10
「そーかもなぁ！ きっと一撃だぜ」
「ふふ、チェンソーマンはスゲー強いんだもんね」
私がチェンソーマンを褒めると、彼は自分が褒められたかのように誇らしげな顔をした。本当に大好きなんだなあ。
「……Aってまだ、チェンソーマンのこと怖いって思うか？」
こちらを窺うように、デンジくんは恐る恐る聞いてきた。おととい好きかどうか聞かれて「コワイ」と答えてしまったからだろう。
「ううん、もう平気。デンジくんが、チェンソーマンは私の味方してくれるって言ってくれたから」
「そ、そっか！ だよな、うん」
私の返事を聞いて、デンジくんは見るからに嬉しそうに笑った。
デンジくんともっと仲良くしたいという不純な目的があってチェンソーマンのことを調べていたけど、こうしてお喋りすることができたのだから、収穫としてはこれで十分だったんじゃないか。
「そういえば、チェンソーマンってこの辺に住んでるのかな」
チェンソーマンが悪魔と戦闘をしてニュースで報道されるのは、意外にもここからそう遠くない場所でのことばかりだった。だから平生はこの辺りで生活しているんじゃなかろうか。まあ、普通の人間の暮らしをしてるのかどうかは全然分からないけども。
「それがな、チェンソーマンって実はこの学校に通ってるらしいぜ」
声を潜めて、ここだけの話だと言うふうにデンジくんが囁く。私は驚いてしまい、「えっ」と声が漏れた。
「同年代……！？ しかもうちの学校！？」
「噂に聞いた話だと、そんな感じの証拠がたくさん出てるんだとよ」
昨日私が調べた限りでは、そんな情報までは得られなかった。そんな噂があると知っているなんて、本当に彼はチェンソーマンの熱心なファンなんだなと感じた。
というか、チェンソーマンはこの辺に住んでるどころか、もう会ったことがあるんだったりして。隠し通せているのがすごいと思えてくる。
もし本人に会えたら、デンジくんはとっても喜ぶんだろうな……なんて、彼の反応を想像して、私はつい微笑ましくなってしまった。
下校時間までまたおしゃべりして、その日は家に帰ることにした。なんだかまるで、本当の友達みたいで嬉しいな。
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めがね - とっても良い！！作品！！！です！！素敵な作品をありがとうございます。 (3月20日 0時) (
レス) @page18 id: a861171d21 (このIDを非表示/違反報告)
awake - 好き (2月17日 21時) (レス) @page18 id: 8771cd27cf (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：あきいろ | 作成日時：2023年9月2日 11時
