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デンジくんは、 ページ16

「で〜……だからぁ……」

 急に、デンジくんがもじもじしながら言いよどむ。私は下手に口を挟むことはせず、彼の次の言葉を待った。

「俺に抱きついたりとかしたら、じゃれてる気分になれちゃうかもしんないよぉ〜……?」

 考える時間がほしい。彼は一体何を思ってその発言をするに至ったのか。
 目を逸らしながら両腕を広げて、まさにウェルカムとでも言わんばかりなデンジくん。

「――むむむ、無理っ! そーいうの、よくないと思う!」
「えっ!? なんで!? Aって俺ん事好きなんじゃねえの!?」
「へぁっ!?」

 度重なるとんでもない爆弾発言に、私は思わず素っ頓狂な声をあげて驚いた。たしかにここ最近話をしたりして、可愛いかもなんて思ったりはしたけど、恋愛的な意味で好きになったりはまだ多分、してないと思う。多分だけど。

「どうしてそう思ったの……?」
「スゲー優しくしてくれるし、金くれてまで撫でたいとか言うし」
「そ、それは」
「あと、俺以外と話してるの見たことなかったから」
「……それは私が人見知りなだけだね」

 何か言い訳を、と考えているうちに傷口を抉られた。今だって、デンジくんが話してくれるから話せているんだ。

「なんだよォ〜、全部俺の勘違い!?」

 デンジくんががっくりと肩を落とす。そんな反応されたら、どうやって返すのが正解なのか教えてほしい。好意が向けられていると思ったら勘違いだったことで、そんなに落ち込んでいるなんて、まるで。

「……デンジくんは、私のことす、好きなの?」

 我ながら、ずるいなと思った。最初に聞かれた質問の答えは濁しておいて、同じ質問をするだなんて。

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めがね - とっても良い!!作品!!!です!!素敵な作品をありがとうございます。 (3月20日 0時) (レス) @page18 id: a861171d21 (このIDを非表示/違反報告)
awake - 好き (2月17日 21時) (レス) @page18 id: 8771cd27cf (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:あきいろ | 作成日時:2023年9月2日 11時

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