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石也side:
「……おい、今なんて言った」
自分でも、声が低くなるのが分かった。
机の上にあるハンバーグはとっくに冷えていて、テレビでは芸人たちが笑いあっている。
なんで、なんでAが……‼
「もう一度言う。お前の妹の、眼復Aを誘拐した」
「お前ッ……!!」
「返して欲しければ、駅前のショッピングモールに来い。警察は呼ぶな。お前の妹には人質になって貰うから、下手に動くなよ」
電話から聞こえる無機質な声に、自分の中で殺意が芽生えてくる。
人質ということは、そこで何かテロのようなものをするのだろう。
その人質に、俺のAを使おうという魂胆が見え隠れしている。
「……なんでAを誘拐した」
「ハッ、お前ならもう分かっているだろう。
________" ティア "の娘だからだよ、殺人鬼」
「お前…何でそれを知っていながら、誘拐なんてしたんだ……‼」
「俺たちは、アイツを許さない。あの偽善者の娘も、お前も、絶対に殺してやるのさ」
その言葉を最後に、電話は切られた。
...
Aがまだ生まれる前の頃のことだ。
あるプロヒーローに、子供ができたという報道があった。
涙を見ると、まるで魅入られてしまったかのように体の動きが止まるという個性。
それを持った俺たちの母、プロヒーローだった" ティア "。
彼の右目を見ると、その美しさの虜になってしまうという個性を持った、俺たちの父。
プロヒーローだった" チャーム "。
そんな二人のプロヒーローの間に、子供が産まれたと言うのだ。
メディアはすぐに喰いついて、産まれてくる子の個性を度々予想した。
その結果、俺が産まれて来た。
もちろん二人は個性婚で、救ける・救けないを自分の好みで分ける最低なヒーロー。
だから、"石化"の個性が発現した俺を、両親はすぐに切り捨てた。
「何でこんな石化なんていう個性を……‼」
「こんなの、まるで敵じゃない!!ダメよ、また新しい子を産まなきゃ!!」
俺は、必要最低限の食事を一応与えられたが、それは餓死させないためだった。
愛されることも知らずに、俺は一人でずっと生きてきた。
そうして、俺が中学生になった頃。
俺の妹となる、Aが産まれたんだ。
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Runa - 椿さん» 分かりますその気持ち(真顔)。そんな最高なラストになるよう、頑張りたいと思います!! (2018年12月3日 1時) (
レス) id: 938638b464 (このIDを非表示/違反報告)
Runa - あさん» PCの不具合で返信が遅くなりすみませんでした!!こんな短文で感動したのは初めてです。ありがとうございます。 (2018年12月3日 1時) (レス) id: 938638b464 (このIDを非表示/違反報告)
椿 - 好きです(唐突)かっちゃんとくっついてほしいけどお兄ちゃんともくっついてほしい...... (2018年11月19日 12時) (レス) id: 269029bd01 (このIDを非表示/違反報告)
あ - おもろ (2018年11月18日 17時) (レス) id: ade81fe771 (このIDを非表示/違反報告)
Runa - ちぃとんさん» ありがとうございます!!正直かっちゃんの扱いに悩んでおりまして･･･ご期待に添えられるよう、頑張ります!! (2018年11月13日 19時) (レス) id: 3e6d8cfb03 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：Runa | 作成日時：2018年11月10日 19時
