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自己紹介 ページ10

「さっきも言ったけど、もう一回言っておくね!私は野咲さくら、家事全般を担当しているの。よろしくね」

さくらは白いフリルがついた紅梅色のメイド服の端を摘まみ、脚をクロスしてペコリとお辞儀する。

「次は瞬木ってあれ?何処に行ったのかな・・・」

さくらが頭を上げて隣の席に座る瞬木という子に声をかけようとしたが、さくらの隣には誰も居なかった。「MoonLight(ムーンライト)のアジトに襲撃に行ってるとか?」霧野の口から"襲撃"という物騒な言葉が出てきた。Aは霧野の発言に驚きを隠せず、"襲撃"の意味を聞こうと、霧野の肩をたたこうとすると突然、小苦無が目にも止まらぬ速さでAの頬と霧野の肩にギリギリを横切った。

Aと霧野は壁に刺さった苦無を見て顔を青ざめる。勿論、さくらたちは苦無の存在に気づきAと霧野以外は声を揃えて「瞬木ー!」と怒りを込めた叫びをアジト内に響かせた。

「俺たちはここにいるぜ!」

玄関の方から「ククッ・・・」と喉の奥で笑う声と「キャハハ」という無邪気な笑い声が聞こえた。

壁に刺さった苦無を真っ青な顔で見つめるAと血色は良くなったが、無表情でレッグホルスターから愛用のリボルバーを取り出す霧野を落ち着かせるため神童を椅子に座らせたまま、さくらたちは玄関に向かった。

「三人とも、ちゃんと自己紹介してよ!」

「そうだぞ、後ろを見てみろ。大変なことになってるから」

三つ編みの少年は親指を"クイッ"とAたちの方へ向けた。三人はスッと姿を現して、机の方を見た。

「落ち着け、霧野!今すぐそのリボルバーをしまってくれ!Aさん、怪我はないか?」

引き金をひこうとする蘭丸の左手を両手で押さえ、体をブルブルとふるわせ椅子に座っているAを心配する拓人が三人の目に映った。

「あっ……これは速く謝ったほうが良さそうだな」

「兄ちゃんがそう言うなら俺たちも謝る!」

二人の少年は兄を両手を握りしめて、Aたちのもとへ歩みよった。

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作者名:トリトリトトリ | 作成日時:2017年10月11日 21時

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