Fukazaki

８　深瀬 ページ9

な「なぁ、深瀬。俺が、なんでお前を連れ出したか分かってる？」
ふ「...大体は。」
な「なんだと思う？」
ふ「さお...ふ、藤崎の、こと...？」
な「そう。なんで、お前が一番嫌ってた奴らと歩いてんの？何がしたいんだよ。」
ふ「関係ねぇだろ！」
な「あるよ！さおりちゃんが置かれてる、ひとりぼっちの 状況、深瀬が一番わかってるはずだよなぁ？！お前も、 苦しいんだろ？！辛いんだろ？！あんなにさおりちゃん さおりちゃんって言っておいて気に入らねぇ事があった ら無視して！！！なんなの？！さおりちゃんだって辛い んだぞ？！考えろよ、そんくらい！！！」

こんなときくらい、逃げさせろよ。

俺だって悪いと思ってるし、辛いんだよ！

いちいち突っ込まれるとこっちも気分悪ぃんだよ...。

な「深瀬。どーすんだよ。」
ふ「何を？」
な「さおりちゃんに決まってんだろ？さっきの俺は変だった。何があったか知んねぇけどさ、深瀬も辛いんだよな。ごめん。お詫びに、応援するから...。」
ふ「ははっ、こんな馬鹿でクソみたいな奴を応援してくれんの？止めとけよ。ろくなことになんねーぞ？」
な「このままじ、さおりちゃんも深瀬も可愛そうだ。」
ふ「...。」

そうだよ、俺。こんな時に逃げてどーすんの。

逃げんな。

一刻も早く、さおりちゃんのとこに行けよ。




ふ「今から、行く。有り難うなかじん。」
な「おう。頑張れよ！後でな！」


なかじんに背中を押され、俺はやっとするべきことが見つかった。

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