【H×H】世界はいつも無感情 2 (ページ4)

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51.会議2 ページ4

(うーん、面白くないなァ・・・)

そんな様子を一人見ていたパリストンは無意識のうちにそう思っていた。

Aが他の人に独り占めされていることが嫌。

要するに遊び相手がとられたことに不貞腐れているのだ。

パリストンは輪になっている十二支ん達の間を通るとAの肩に手を乗せ口を開く。

「皆さん、Aさんを独り占めするのは良くありませんよ！」

「Aはてめーのじゃねーだろーが！！」

そう言えば案の定カンザイはパリストンにビシッと指を指し
怒りのマークを顔に表した。

しかしそんな事を気にも止めず首を一瞬傾げるとパリストンはまた喋り始める。

「Aさんは"ボクの"秘書ですよ？もーカンザイさんそのくらい分かってくださ」

パリストンの言葉が途中で切れたのはAが彼の腕がぎりぎりと悲鳴をあげるほどに強く握ったからである。

勿論そうしたのは秘書としてパリストンとカンザイの衝突を防ぐ為だ。

本当に。

「パリストンさん、少し調子に乗りすぎですかね」

「す、すみません・・・ちょ、Aさん腕折れ・・・」

本当に痛そうなその表情にパッと腕を離すとパリストンは痛い痛いと言いながら腕をさすった。

その様子に十二支んは目をしばたかせる。

こうやって彼を止めるのは珍しい事なのだろうか。

そんな事を考えていると隣で腕をさすっていた彼が復活したようでいつもの笑顔を貼り付けて此方を見つめてきた。

そこで、何かまた余計な事を言うつもりなのだろうと思ったAの予感は正しい。

「Aさんはボクのものではないですが、本当にボクのものにしてみせますから」

「あっそ」

一見熱心なラブコールに聞こえなくもない言葉を紡ぐパリストンを一刀両断するようなAの冷たさに
珍しいものを見たと十二支ん達は大笑いしたのだった。