【H×H】世界はいつも無感情 2 (ページ21)

今日:9 hit、昨日:7 hit、合計:24,621 hit

68.職業ページ21

ネテロは何とかする、と宣言したがあながち嘘ではなかったようだった。

パリストンが午前中の会議全てをほったらかしたにも関わらず
あれから一週間たった今も苦情の電話が一切来ない上誰も咎める事をしなかったのである。

「Aさん、この資料が欲しいんですが・・・」

「どうぞ」

このところAはパリストンの要求に答えながら着々と秘書のスキルを身につけていた。

上司の行動や気持ちを読んで先回りできるようになっていることが何よりの証拠だろう。

“ハンター協会”副会長の秘書、という少々特殊な職業ではあるが、実は以外と自分に合った職業かもしれないとAは薄々感じはじめていたのであった。

「うわぁ」

明るい副会長室の机で数々の資料を漁りながら目を通していくパリストンが口を開く。

「どうしました？」

「この資料完璧ですよ。いやぁ凄いなァ・・・Aさんのような秘書にはもう出会えませんね」

顎の下に手を添えながらそう言うパリストン。

その隣で手を前で組みながら何か自分に不備があったのかと資料を覗きこんでいたが、
掛けられた予想外の言葉にAは一瞬目をぱちくりとさせる。

「・・・勿体無いお言葉、有り難うございます」

「お世辞でも何でもないですからね？」

多忙な上司を支える秘書は決して楽ではない。

見返りがある、とか努力は必ず報われるなどのそういう簡単な話でもなく、その多忙さ故に途中でリタイアしてしまう秘書も多いと聞いていた。

しかしやはりそう言ってくれるとやりがいは感じるものだ。

ニッコリと笑うパリストンは手元の資料を整えてから
「それにしても」
と、話を切り出した。

その表情にはうっすらと、しかししっかりとしたおちょくり魂が見て取れる。

「何でしょう」

「ボクと食事、いつになったら行ってくれ」

「あー新しい資料を取りにいかないと。
ではさようなら」

「くく、残念だなァ」

そんなパリストンの言葉を背に、Aはそそくさと部屋を出たのだった。

幾分か軽くなった心は
Aの足取りをも軽くしていた。

・・・・・・・・・・・・・・・・

ハンター協会副会長の秘書！
というのを書きたかっただけですごめんなさい。

そしてパリストン、
まだ食事諦めてませんでした。

そんなことより秘書！秘書！と連呼している
私ですが秘書に関して豊富な知識を持ってる訳でもなく、
ネットで調べている為無駄な知識が脳内に蓄積していってます。