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60.訪問 ページ13

「Aお姉様、また後でね」

「また後で」


シルバの部屋に連れられたAは控えめに手を振り部屋から出ていくカルトに手を振り返した。


そして大きなソファーに堂々と座っているシルバに視線を向けると
シルバは向かい側の椅子を指差している。

どうやら座れということらしい。


そのゴツゴツとした妙な椅子に腰をおろせばシルバが口を開いた。


「久々だな・・・最近仕事を変えたと聞いたが」

「はい、ネテロさんに言われて副会長の秘書を去年の12月あたりから・・・」

「そうか、あの人も自分の娘を副会長の秘書にするとは」


目の前の彼は豪快に、しかし上品に笑う。


パリストンは客人として扱われているのだろうが自分はどうなのだろう。

しかしシルバとの親しい間柄で行われるようなそのやりとりに、やはり自分は知人として扱われているのかとAは思った。


(イルはキルに友達はいらないって言ってたけど)

ハンター試験の様子を思い出しながらひとり考えていると、突然シルバが身をのりだし此方をじっと見つめている事に気が付いた。


「それはそうとA。何かオレに言いたい事がありそうだな?」

(バレてた)


うまく隠していたつもりだったがさすが彼には敵わない。

Aの瞳の中に一瞬見えた何かに気付いたのだろう。
迷わず言葉を発した彼はやはり凄いのだ。


「言ってごらん」

「・・・アルカと、会わせてください」

シルバの顔をしっかりと見据えながら言った。


「・・・」


相変わらず静かで奇妙な部屋には変わりはないが、今は痛々しいほどの沈黙が室内を支配している。

勿論アルカもカルト同様Aと昔から仲の良い人物だ。


しかし数年前そのアルカがあまりの危険性から幽閉されているのを知った時、Aはまたゾルディック家に行く機会があればアルカに絶対に会おうと思っていた。


「・・・」

(駄目、かな)

やはり言わなかった方がよかったのかと考え直す。

いくら仲の良い人物がいたとしても人の家族の問題に頭を突っ込むのは得策ではない事くらいAは分かっていた。


しかしその心配は杞憂に終わった。


神妙な顔をしたシルバは一瞬顎に手を当て考え込むと、突然立ち上がり扉の前まで行き、
Aに背を向けたまま言う。


「・・・分かった、来い。久々にアルカにも会って欲しい」

「!シルバさん、有り難うございます」

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ろいど(プロフ) - もう更新されないのでしょうか? (2022年4月14日 23時) (レス) id: 5682104901 (このIDを非表示/違反報告)
0ne329011852w2n(プロフ) - 更新しないんですか? (2020年11月24日 1時) (レス) id: 50bc10663e (このIDを非表示/違反報告)
ジャムパン - 頑張ってください!応援します! (2015年9月11日 22時) (レス) id: 5d93158d32 (このIDを非表示/違反報告)
ユキナ - とても面白かったです。更新頑張って下さいね(*^^*) (2014年11月9日 13時) (レス) id: 66e9ad3697 (このIDを非表示/違反報告)
ゆうたん - パリストンの夢小説珍しいので、うれしいです!! (2014年8月14日 8時) (レス) id: 56d4ac886a (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:ぽりか | 作成日時:2014年3月16日 15時

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