【H×H】世界はいつも無感情 (ページ43)

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41.奇術3 ページ43

その頃、ヒソカは自分自身と心の中で葛藤していた。

(何だ？戦いたかった筈なのに無意識に手加減してる・・・？手加減している癖に彼女を殺したい・・・◆)

それは妙な感覚であった。

ネテロの面接の時実はヒソカは注目している人、戦いたくない人に406をあげたのだ。

しかしそれはAが戦闘する相手として劣っているのではなく思わず口からついて出てきたものだったのである。

(でも、急に気が変わったんだ◇)

対戦相手として分かりキルアに慰めてもらう光景を見た瞬間言い様のない興奮がわきあがってきた。

「Aいけ！もっとぶっ飛ばせ！！」

と、レオリオ。

「煩いよ◆」

「うおっ！？っと危ねーな！何しやがんだてめー！」

ヒソカはそれにトランプを思い切り投げる。

「ヒソカ？」

Aの視線が此方に向いた。

(あぁ・・・何だ、)

一気に衝動が抑えられ、ヒソカは確信したのだった。

何故誰よりも強い存在の筈のAを今壊したくないのか、しかし彼らの方にAが向くと壊したくなるのか、手加減しているのか、彼女が上司と話している時携帯を奪ったのか、胸が切ないのか。

(好き、なんだ◆)

分かった瞬間ゆっくりとAに近づく。

(イルミ・・・どうやらAにボク一目惚れだったみたいだ◇)

Aに敵意すら見せずどんどん近づいていき最終的には肩を掴んだ。

(ん？)

敵意が感じられなくなったと思えば肩を掴まれヒソカの顔が目一杯に映ったと思えば次の瞬間唇に柔らかな感触を感じた。

そして、離れたと思ったら耳元でぼそりと言われたのである。

「好きだよ◇」

「・・・」

「ほっほっほ」

「クックック、参った◇」

「しょ、勝者406番A！」

「大丈夫かA！」

「全く何て奴だ！」

「今すぐ顔洗って口元消毒しろ！」

そして若干放心状態で戻ってきたAにキルア、クラピカ、レオリオは大騒ぎした。

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しれっと初キ、

言えません。