【H×H】世界はいつも無感情 (ページ35)

今日:1 hit、昨日:4 hit、合計:49,231 hit

33.条件2 ページ35

「実は二枚プレートが欲しいんだ、キミたちのくれないかい？」

「・・・条件次第だ」

「ねぇ」

緊迫な状況に包まれる中で話を遮り高々と手を挙げる。
三人の視線が一斉に此方へ向いた。

「私のプレートあげようか？」

「「なっ！！？」」

今のヒソカは何故かタワーの時のヒソカとは雰囲気が違うのだ。

あのときの彼ならまだ穏便に事を進められたかもしれないが今回は返答を間違えると危うい。

そんな雰囲気が彼にはあった。

つまり、Aは二人に危害が加えられないようにするためには自分が出た方がいいだろうと判断したのである。

「？キミのをかい？」

ヒソカが小首を傾げた。

「うん。誰がとっても3点だし別に問題ないでしょ」

「何を言ってるんだA！自らプレートを受け渡すようなことを・・・！」

「そうだぜA！お前はもう6点なんだからここはオレたちに任せとけって！」

3点、と言いながら挙げた手の指を三本にすれば案の定二人はAを止めた。

「OK、交渉成立◇Aはボクについてきて◆」

しかしヒソカは止めた彼らに見向きもせず話を進める。
そんな彼に二人はそれぞれの武器を出し構えたのだった。

「待てヒソカ、私は友を見殺しにするような真似はしない。どうしてもAのプレートを取るというなら今度は相手になろう」

「来るなら来やがれ！」

クラピカもレオリオも自分の為を思って言ってくれているのだと理解した頃には
既にAの足は前へと進んでいた。

理由は分からない。

ただ、本能的に、だ。

「「A！！」」

「ごめん二人共。事を穏便に進めるにはこれしかないと思って」

「くっ・・・済まない、必ず無事でいてくれ・・・しかしこれだけはさせてくれないか」

「おいクラピカ！」

苦しそうな顔をしながらクラピカは一つのプレートを投げる。

「私がとった1点のプレートだ。好きにしてくれて構わない」

そのまま二人はゆっくりと横の木の後ろへと隠れながらそっとその場を去ったのだった。

その様子をAはヒソカの横でじっと見守っていた。