【H×H】世界はいつも無感情 (ページ15)

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13.飛行船ページ15

「ゴン、A！飛行船の中探検しようぜ」

「うん！」

「いいよ」

「元気な奴ら・・・」

あの後、高くそびえたつマフタツ山で再試験をクリアした五人と他の受験生たちは次の試験会場に向かう飛行船に乗り込んだ。

かなりゆっくりと進む飛行船は夜の間までには目的地に着かないだろう。

目の前には宝石のような景色が広がっている。

このような景色はハンター協会本部でも見られるのだがここの景色もなかなか良いものだ。

窓の方へ向きゴン、A、キルアの順で座るとゴンが口を開いた。

「キルアとAの親はさ、何してる人なの？」

「んー？オレんとこは殺人鬼」

「両方とも？」「へー格好いいねぇ」と返した二人にキルアは笑う。

「お前らほんとおもしろいなー」

この世の中は殺人鬼も暗殺者もそう珍しくはない。

Aも12歳の時に何でも屋と称した裏の商売をしたことがあるくらいである。

その事を思わず会話の中にぽつりと溢せば

二人は顔を見合わせた後一体何者だというような表情で此方を見てきたのだが。

「お前・・・今、何歳・・・？」

「二十歳」

「「うそ！！！」」

「失礼な！」

若く見られて失礼なわけはないのだが二人の大袈裟なリアクションについAはそう返してしまった。

「あはは、ごめんって。Aってリオレオより歳上なんだなーと思ってさ」

「レオリオだよキルア」

ゴンが訂正する。

その様子が何だか微笑ましく思えたAは
男の友情にあまり入らない方がいいだろうと判断し、
疲れた身体を癒す風呂に入ろうと二人に別れを告げた。

「じゃあ私先に寝るね。その前に風呂入るけど」

「ん、わかった」

「おやすみA！」

そうして席を外し角を曲がればゴンとキルアが親の話に花を咲かせているのが聞こえる。

(・・・そういえば、私の本当の親って誰なんだろ)

ゴンとキルアの話し声が遠くから聞こえてくるような
Aはそんな気がしたのだった。