歪 (ページ10)

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あれから3年がたった。

めいの歳に、追いついた。この日を、ずっとずっと待っていた。

ほんとうは、すぐにでもめいのところに行きたくて、だけどずっと追いつきたかった彼女に追いついてから会いたくて、ただ追いつくことだけを考えてこの3年間過ごしてきた。

めい、少しでも、おれは近づけた？

あの頃見ていた彼女は俺にとってすごく大人だったのに、今の俺が彼女のようになれている自信は少しもない。

だけどはたちになった瞬間、

"やっと終えられる"

そう思った。

彼女が死んだあと、彼女の部屋から見つかったたくさんの薬。彼女が飲んでいたそれをこっそり持ち帰って保管しておいた。彼女が口にしていたそれを、同じように口に出来ることが嬉しくて、次々に飲み込んだ。

遠くなる意識の中

「弱くてごめんね。」

心の中でめいに謝った。

あの日より、少し寂しそうに笑っためいが

"急がないでって言ったのに、ばかだなあ"

そういった気がした。

さよなら、世界。
願わくば、今度はめいとの幸せな日々を。