60 ページ11
串焼きを4人分購入した鬱から串焼きを受け取り、人気のない場所まで移動する。ショッピがよく来るとっておきの場所があると着いていく。人の多い大通りから離れると案内されたのは猫がたくさんいる小さな公園？だった。
『猫がいっぱい…』
ut「はぇ〜こんな場所があってんな」
cn「こっちはこんなに人おらんのやな…」
shp「この時間は特に猫が多いんすよ。あと、ここはちょっと国境の森が近いから他国の悪い奴に攫われるぞって子供に言い聞かせるそうで、あんまり誰も来ないらしいわ」
『だから猫もこんなに多いんだね…』
来る人間が少ないから猫も集まりやすいのだろう。ショッピは慣れたように設置されたベンチに腰をかけると、串焼きを頬張る。
shp「ん。A、ここおいで」
そう言ってぽんぽんとベンチに座り隣を叩くショッピに倣ってAも足元の猫たちを踏まないように恐る恐るというように腰を掛ける。怖々としながらも首元を少し弛めて串焼きを食べるA。
人懐こい猫がそんなAの足にすりすりと擦り寄ると『ひぇ…』と、今まで聞いたことがないような声をか細く出した。猫と触れ合ったことがないAにとっては、初めてのことにどうしたらいいのかわからなくなったのだ。
cn「んふふ、こんなA初めて見たわ可愛ええ」
ut「いつもわりと淡々としとるけど、こういう一面もあんねんな」
shp「A食い終わったみたいやし、触ってみる？」
『触る…？』
shp「その様子やと触ったことないんやろ？そいつとか人懐こいし、触らせてくれるで」
『でも…』
戸惑うAにショッピは、Aの足元にいた猫を抱き上げると「ほい」と串と交換するように渡した。猫を渡されたAはあわあわとしていたが、観念したようにそっと抱き上げた。本当に人懐っこいようで抱き上げられた猫は大人しくAをまるで撫でろというように見つめている。そんな猫にAはゆっくりと震える指先で撫でてみると猫は目を細めて機嫌が良さそうにしている。
『…可愛い』
フードで顔が見えずとも、その声は感動しているようで他の3人は微笑ましく見守っていた。
・
・
・
猫を堪能したAは後ろ髪を引かれつつも、その場を後にする。なぜなら街歩きはまだ始まったばかりだからだ。
cn「次は買い物とか行きましょ」
ut「ええな。Aちゃんウインドウショッピングとかしたことある？」
『ない』
そう言うと鬱とチーノはなぜか張り切って次の店への案内を始めた。
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 320人がお気に入り
お気に入り作者に追加
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
リツカ(プロフ) - 人外人間白乃雫さん» コメントありがとうございます！強い精神力を持ってる彼らだから夢主ちゃんの内面まで見てくれるんですね〜ありがとうございます！無理しない程度にがんばります！ (4月15日 21時) (
レス) id: 38d80545ef (このIDを非表示/違反報告)
人外人間白乃雫(プロフ) - うおー！！ 呪いを跳ね返して心を好いてしまったwrwrdのみんなとそれに気付いてない夢主って構図がよすぎる… 更新頑張ってください！ 無理はしないで欲しいけどネ… (4月15日 4時) (レス) @page9 id: 4a8cb482e0 (このIDを非表示/違反報告)
ゲリラ - はい!いつでも待ってます‼️ (3月29日 21時) (レス) @page6 id: 3562e297db (このIDを非表示/違反報告)
リツカ(プロフ) - ゲリラさん» ゲリラさんコメントありがとうございます！ご心配の言葉もありがとうございます(т-т）現在他の作品の完結を優先させているため、更新が遅くなってしまいますがぜひ気長にお待ちいただけたら嬉しいです！ (3月27日 0時) (レス) id: 38d80545ef (このIDを非表示/違反報告)
ゲリラ - いつもこの夢小説を見て癒しをもらってます☺️体調に気をつけてください、またの更新待っています‼️ (3月26日 0時) (レス) @page6 id: 3562e297db (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：リツカ | 作成日時：2024年3月4日 3時
