20話 ページ27
ﾏﾚｳｽ｢彼女は…“呪い”にかかってしまったんだ｣
ゆっくりと顔を上げ眉間に皺を寄せたマレウスは、苦しそうにAの左手を握りしめた。
見かねたリリアが｢その先はわしが話そう｣とマレウスの肩に手を置き、子どもたちを見る。
ｼﾙﾊﾞｰ｢親父殿…｣
ﾘﾘｱ｢Aの生まれた国では、大昔からとある言い伝えがあったのじゃ。
王家に娘が1人しか生まれなかったら、その娘は16歳の誕生日に指に“針”が刺さると、古の魔女に呪われ永遠の眠りについてしまう……そんなおとぎ話のような言い伝えじゃよ｣
ｼﾙﾊﾞｰ｢しかし、マレウス様のお話を聞く限りでは白薔薇の“棘”に刺さったと…｣
ﾘﾘｱ｢…言い伝えなんぞ、曖昧な小話で編み出されたものが多い。その“針”が花の棘でも万年筆でも、16歳の誕生日に指が刺さること以外はそう重要ではなかったのかもしれぬ｣
ｾﾍﾞｸ｢結構大事なことだとは思いますが……｣
ﾘﾘｱ｢じゃが、この悲劇に更に悲劇が重なるんじゃ…｣
ｾﾍﾞｸ｢どういうことですか？｣
ﾘﾘｱ｢眠っているAの様子を見に行った使用人が慌ててマレウスとわしの元へ駆けつけて、こう言ったのじゃ｣
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｢皇太子殿下、リリア様！大変です！｣
ﾘﾘｱ｢ノックもせんで…何事じゃ？｣
｢A様がっ……！｣
ｾﾍﾞｸ｢居なくなった…！？｣
ﾘﾘｱ｢そう、事を収める最中控え室で眠る姿を見たのが最後。
突然、Aが居なくなってしまったのじゃ｣
ｼﾙﾊﾞｰ｢…それで、100年もの間探し続けた結果、この学園に居たということですか｣
シルバーの解釈に、リリアは頷く。
ﾘﾘｱ｢クロウリーの話では初代学園長が当時の事情を知っていると言っておったが…もう本人から話は聞けぬだろうなぁ｣
リリアが話終わると、｢うぅ…｣と少女の声が聞こえる。
ﾏﾚｳｽ｢A？｣
少女は小さく身じろぐと、マレウスは優しく頭を撫でる。
ﾘﾘｱ｢…今は一時的に眠りから覚めただけ、Aの魔力が尽きる前に呪いを解かねばならん｣
ｾﾍﾞｸ｢しかし、どうやって｢ヒントは恐らく、彼女の記憶の中にあるでしょう｣…学園長っ……！！？｣
セベクはまた大声を出しそうになる口を押え、知らぬ間に背後で立ち聞きしていたクロウリーから距離をとる。
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Rin(プロフ) - 続きが楽しみです 更新頑張って下さい (2023年4月20日 2時) (
レス) id: a3128229fd (このIDを非表示/違反報告)
出雲(元あやりん) - 若様ｧｧｧ！若様と誓いしていたなんて。おっし若様、アタシと結婚しまs((若様好きすぎて暴走してしまった。すk(((殴。すいません面白いですし、好きです (2021年10月22日 21時) (レス) @page21 id: afcb507146 (このIDを非表示/違反報告)
三月アリス - めっちゃ好きです！マレウス様かわいい！ (2020年9月7日 10時) (レス) id: 742f423e47 (このIDを非表示/違反報告)
ユリ(プロフ) - 続き気になります。更新頑張ってください (2020年9月3日 17時) (レス) id: ba2a71100d (このIDを非表示/違反報告)
ベル(プロフ) - え？めっちゃ好きです！！更新楽しみに待ってます！ (2020年8月20日 17時) (レス) id: 61644e4b7a (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：毘張 | 作成日時：2020年7月30日 1時
