Look at me

・ ページ34

　
　
　
準備を済ませて家を出て街中を散歩する
　
　
　

　
　
季節はもう秋から冬に変わる頃、乾いた風が冷たく頬を撫でる
　
　
　

　


朝でも東京は賑やかだ、車の音、工事の音、広告の音、色々な音が混ざりあって街を創る






賑やかなのは嫌いじゃない、でも静かな場所に行きたくて散歩のつもりだったけど電車に乗ってちょっとした街はずれに行った






電車を降りて歩けばさっきとは違う景色、田舎ではないけど都会でもない





それが心地よくて歩いていると住宅街の中で小さなカフェを見つけた






朝8時からオープンしているらしくまだ開いたばかり






隠れ家みたいな雰囲気に惹かれてお店に入ると物腰がやわらかそうなマスターが出迎えてくれる





お客さんは私だけかと思ったけれど奥の方に先客がひとりいた





見た感じ同世代ぐらいの男性






お店は狭いのでカウンター席しかなかった

　
　


一番奥に座っている男性からひとつ空けて椅子に座れば横から感じる視線





あまり顔は見えないけど軽く会釈すればその男性は「あっ」と呟いた
　

　
　
私が首を傾げれば
　
　
　
　
「あの」という声と共に携帯の画面を見せられる
　
　
　
　
　
　
『もしかして昨日の楽屋挨拶の方ですか？』と翻訳サイトで日本語が表示されていた
　
　
　
　
　
昨日楽屋挨拶したといえばSEVENTEENさんしかいないはず
　
　

　
この人もSEVENTEENのメンバーさんなのかな？
　
　
　
　
正直ジョンハンさんとスングァンさん以外覚えてないけど目の前の男性はその2人のどちらでもない
　
　
　
　
　
昨日のうちにYouTube見とけばよかったな
　
　
　
　
　
　
「えっと」と言いながら私も翻訳サイトで『そうです、もしかしてSEVENTEENのメンバーの方ですか？』と見せる
　
　
　
　
　
すると男性は少しカタコトな日本語で
　
　
　
　
　
「ぼくはSEVENTEENのディエイトっていいます」と言った
　
　

・→←・

→ 目次へ｜作品を作る｜感想を書く
他の作品を探す