プレイボーイと酔っ払いヌナ (ページ5)

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しょうがないとは思ってるページ5

頭が真っ白になった。

持っていたビールの缶が落ちる音も

溢れたビールで濡れた床も

何もかも

聞こえないし見えない。

YG 「他に好きな人が出来たんだ」

何か、言わなきゃ。

そう思ってはいるのに声が出ない。

『 ... そ、っ .. か .. 』

振り絞って声を出した。

しょうがないとは思ってる。
彼は仕事をし、私は大学に通っているし、
人との関わりも出会いも見ている世界も、
彼と私は違かったのだ。

今更泣いても仕方ないってことは分かってる。

彼に好きな人が出来ても仕方ないってことは分かってる。

心の中は冷静でいれるのに、

私の目には、どんどん水が溜まる。

こみ上げる感情を抑え、必死に笑顔をつくった。

怒っても何も変わらない。
泣いても何と変わらない。

分かってる、分かってる。

込み上げてくる怒りの矛先を

どこにぶつければいいのかわからなかった。

そこに居るのも耐えられなくて

家を飛び出してしまった。