性別不明活動者の相手は超人気声優です［江口拓也］

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はぁぁぁぁぁぁぁ
つっら
嫌な思い出も思い出してしまった…

ピアノはあれから触れてない。
ギターは高校の時のバンドメンバーのおかげでなんとかなった。だけど、ピアノは無理だった。

僕の声が苦手な人、嫌いな人がいるのだって承知の上で活動している。
僕がえぐさんのスカウトに乗らなかったらなにも起こらなかったかもしれない。
江口さんに迷惑かけるかもしれない。
そう考える自分が一番嫌だった。


電話…？

『はい』

西山「もしもしー？A？今大丈夫？」

『うん』

西山「無理しなくていいからね。AはAだよ。僕とか特に江口さんに迷惑かけてるって思ってるかもしれないけど、僕たちはそう思ってないから。自分がやりたいことを、良いと思ったことをやってるからね。」

『うん、こーちゃん。ごめん。今、1人にさせてっ…』

西山「わかった。今日の歌ってみた楽しみにしてる。」

『ありがと』

さすがこーちゃんだなぁ…
僕に兄弟がいないからこーちゃんがいつもお兄ちゃんでいてくれた。
歳が近かったのもあるんだけど。でも、僕のお兄ちゃんだった。
住んでるところ遠くてなかなか会えないけど電話は定期的にして。
ゲームは沢山一緒にした。


こんなんじゃだめだなぁ…

新作の歌ってみた作ろう
僕がこんな気持ちになるのなら、きっとリスナーさんはもっともっと沢山のことで辛い思いしてる。
リスナーさんに向けられる心無い声はせめて、僕が耳を塞いで守ってあげよう。
沢山助けてもらってるから。恩返し。

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