今日の相談「そしてまた」 ページ25
〜スノードロップさんリクエスト〜
天城一彩side
『……』
一彩「……」
液晶画面だけを目に映し、彼女はひたすらにキーボードを叩いている。長い睫毛はやけに白い頬に影を落とし、いつもは艶やかな赤色の唇も今日は乾燥している。
一彩「…Aさん。」
『……』
名前を呼んでみても、彼女はイヤホンをしていて僕の声は届かない。
一彩「Aさん。」
とん、と彼女の肩に手を置けば、「うわっ」と小さな声を上げて彼女は振り返る。赤いアイシャドウが濃いのか、下瞼はなんだか腫れたようにも見える。
一彩「…やっと気づいた。さっきから呼んでいたのだけど…」
『ご、ごめんね、一彩くん。ちょっと、考え事っていうか…』
一彩「声が聞こえないほど大きな音で音楽を聞いているのかと思ったよ。…一心不乱にキーボードを打って周りの音も聞こえなくなるほど…何かに悩んでいるんだね。」
力無く笑う彼女の頬をそっと撫でながらそう言えば、驚いたように少し目を見開いた。そうして、
何がAさんをそうさせているのかは分からない。僕がアイドル業界に入る前に何かあったのかもしれないし、現在進行形で何かに悩まされているのかもしれないし、これから先起こる何かに漠然と不安を抱いているのかもしれない。
彼女は大人で、僕は子どもだ。
彼女は先生で、僕は生徒だ。
僕が彼女の役に必ず立てるとは思えないし、あまり現実的ではないことも分かっている。
それでも。
一彩「…Aさん。僕は、ずっと君の味方だよ。」
『っふ、あはは。…そうね、ありがとう。』
貴女のその笑顔を守りたいと思うのは、烏滸がましいことだろうか？
『あの子にも、この想いが……』
彼女に、この想いが……
「届きませんように」『届きますように』
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夜透田 流(プロフ) - 勿忘草色の蜜蜂さん» ありがとうございます！HiMERUくんキャラを掴みきれてなかった自覚があったので、そう感じて頂けて嬉しいです！ (2022年4月14日 20時) (
レス) id: d6a7ece567 (このIDを非表示/違反報告)
勿忘草色の蜜蜂 - ひめる様ぁ…！すっごくよかったです！作者様ありがとうございます！ (2022年4月13日 20時) (レス) @page12 id: e814718385 (このIDを非表示/違反報告)
夜透田 流(プロフ) - moekaさん» コメントありがとうございます。現在作者の多忙につき、なかなか更新が出来ない状態となってしまい、今に至ります。本当に少しづつですが、下書きを進めていますので気長にお待ち頂けると幸いです。これからもよろしくお願いします。 (2021年10月18日 15時) (レス) id: d6a7ece567 (このIDを非表示/違反報告)
moeka(プロフ) - 続きの更新がなくて寂しいです。更新してくれたら嬉しく思います。楽しみに待ってます。 (2021年10月13日 3時) (レス) id: e9f0e4b4b1 (このIDを非表示/違反報告)
夜透田 流(プロフ) - しいなさん» コメントありがとうございます！コロナ禍ということもあり、大学生活が忙しく中々時間が取れず更新を止めておりました…少しずつでも進めていきますので、これからもよろしくお願いします！ (2021年4月29日 22時) (レス) id: d6a7ece567 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：夜透田 流 | 作成日時：2020年3月23日 14時
