番外編3【隊長と織田作】 ページ27
『おぉぉだぁぁさぁぁくぅぅ!!!!』
「煩いぞ、A。」
『すみません。』
中也と太宰から逃げるようにして織田作の元へと駆け寄る。
え?二人から逃げてる理由?
前回参照☆
織田作は自身の手前で急停止した私の頭を優しく撫でながら、「どうした?何かあったか?」と私の顔を覗き込む。
『…太宰と中也から追いかけられて逃げて来た…』
「…大変だったな。因みに、理由は?」
『それがね__』
「ちょっとA!!逃げないでよ!!」
『げっ、太宰。』
撒いたと思ったのに…!なんて憎々しげに呟きつつも、背の高い織田作の後ろに隠れる。
暫くすれば、太宰が織田作へと駆け寄る気配を感じた。
「織田作!A見てない?」
「……見てないぞ。」
「…ふぅん…」
いや、嘘下手かよ!!!!
そんな所も好きだよ織田作!!
とか思っていれば、織田作の横からにゅっと包帯まみれの手が伸びてきてそのまま腕を掴まれた。
何これデジャヴ。
そのままグイグイと引っ張られれば、目の前にはむすっと頬を膨らませた太宰の顔。
整ってるとこんな顔でさえも可愛く見えて癪だよね。
「A。なんで私から逃げるの。」
『お前が執拗いからだよ。』
「執拗くないよ。首領程は。」
『そこと比べてねぇよ。抑、執拗さのベクトルが違ぇよ。』
「えっ、首領可哀想…」
織田作の横に並んで太宰に一方的に毒を吐き続ける。
その間も、織田作をずっと私の頭を撫でていてくれた。
強くて、頼り甲斐があって、ちょっと天然で、優しすぎる彼が、当時、まだちょっと子供だった私は大好きだった。
番外編4【森さんとの出会い】→←番外編2【双黒と隊長の日常】
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夜透田 流(プロフ) - 鏡の国のアリスさん» ひぇ…神作品だなんて…シリアス好きの衝動書きには勿体ないお言葉……ありがとうございます…!! (2019年10月27日 16時) (レス) id: 787493054e (このIDを非表示/違反報告)
鏡の国のアリス - 神作品に出会えた……!涙で滲んで画面が見えない事実ェ……(泣) (2019年10月27日 13時) (レス) id: 19bb89c399 (このIDを非表示/違反報告)
星矢(プロフ) - 太宰亜里沙さん» ありがとうございます!真逆、そこまで感動して下さるとは…作者も本作品も幸せ者ですね。最後まで読んでくださってありがとうございました!! (2019年5月21日 22時) (レス) id: 787493054e (このIDを非表示/違反報告)
太宰亜里沙(プロフ) - 素晴らしい作品です!出会えて幸せでした。最後涙が出てしまいました。感動をありがとうございます! (2019年5月21日 22時) (レス) id: 9865e50aa1 (このIDを非表示/違反報告)
星矢(プロフ) - g3r_hさん» えぇぇぇ!!めちゃくちゃ嬉しいです!!そんな、数少ない(であろう)コメントを貰えた上に惚れた、だなんて…めちゃくちゃ嬉しいです語彙力無いのが悔しいくらい嬉しいです…!ありがとうございます!頑張りますね! (2019年5月13日 22時) (レス) id: 787493054e (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:夜透田 流 | 作成日時:2019年4月27日 20時