【w.r/wr/d.!】幹部？いいえそれ以下です 第一幕

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【報告書】

城下町、観光客の姿無し。
隣国、動き異常無し。
北国のフィオレ国が貿易協定を結びたいとの事。
※別紙参照

第一部隊──近距離強化
第二部隊──中距離強化
第三部隊──サポート、遠距離強化

近々、隣国から武器の輸入あり。


【別紙】

フィオレ国との協定内容
・フィオレ国でしか栽培出来ない花の輸出
・ノイ国でしか収穫出来ない野菜の輸入
・両国での通行許可

あまりいい噂は聞きかねないので、協定を結ぶかはそちらで決めて頂きたい。



万年筆を置いて、一つ溜息。
戦争が終わって早二週間。今日も今日とて仕事日和である。

最近の宝石達は暗い色ではなく、少しずつ明るくなり透明度が増した気がする。


『資料完成……っと』


大きく伸びをして資料を提出しようと扉を開けると「へぶっ！！」と、何かにぶつかったかの様な声。急いで出ると桃が額に手を当て、痛みに耐えている。
……ここの扉、内側に開くようにするか。


rb「いっ……たいなぁ！何してくれてん！？」

『……すまん』

rb「ったく、ほんま災難やわ」


桃は俺の事を疫病神扱いされている。
……ただただ、運が悪いだけなのでは？と思うが、そういう事にしておこう。


『で、何の用だ』

rb「見回り行ってきてほしいねん」

『朝行ったんだけど？』

rb「ええやろ暇なんやし。そんじゃ頼むな」


あのチビが。言いたい事だけ言って去っていきやがった。
ついでに資料も届けてくれたらすぐ見回りに行けたのだが……もういいや、一々考えてても仕方ない。

総統室に入ると、黒と緑と赤……通称トップ三が居た。三人とも冷たい目で俺を見ている。


『今週提出の報告書。 見回り行ってくる』


口を挟む隙すら与えず、早口で喋り報告書を提出する。何かを言おうとしていたが、"見回り"という言葉に反応したのか、言うのをやめた。


『……失礼しました』


何か言いたげだった。でも聞こうとは思わない。どうせ罵倒されるだけだろうから。

……さて、見回りにでも行きますか。

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