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部屋に戻るな否や机の上にタオルを広げた。
引き出しにしまった、兄さんからのプレゼントであるクリップポイントナイフが二本顔を出す。獲物のトドメや血抜きに最適な形状の物だ。
片方を取り出し、自分の手の甲に刺した。
『っう……!』
痛いに決まってる。血も出るし、少し動きが鈍くなるし。でも、こうしないと出るものは出ないのだ。
昔の辛く苦しい事を思い出すと、涙が出てくる。
コトリ……コト、コトリ。……ゴトリ。
『っだぁ!!いってぇ!!』
タオルに散り広がるは、ドス黒い青と赤の宝石。
大小様々で、出すこっちにも負担がある。
『出すのも楽じゃねぇんだよなぁ』
手の甲に意識を寄せ、力を入れる。
意外と体力使うからあまりやりたくはないのだが、やらなければいけないのだ。
何故こんな体になったのか。それもまた今度話そう。 簡単に説明すると、黒の言った"神に嫌われた存在"と繋がる。
ま、いつか話すさ。いつかね。
さて、そろそろスパルタクス達の方に行くか。
宝石をいつもの鍵のかかる箱に入れ、部屋を出る。
扉を開けたら、そこには俺より約十cm差がある、兵士がいた。
『……君、誰?』
op「第三部隊のオプロイテと申します!」
『……あぁ、君がオプロイテか!まぁ気張らずに頑張ろうな』
そう言って頭をポンポンと撫でる。すると、彼女はぴしりと固まり慌て始めた。
……え?俺、撫でたの間違い?
『悪いな、勝手に触ったりして……』
op「い、いえ!驚いておりますが、兵士達の仰ってた通りですね!」
俺、兵士達の間で何の話が立ってんだ?
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夜殺神 - 恋の戦争宣戦布告もみたでー!おもろいなぁ…あと小説の設定の書き方がいまいちわからないんで教えてくれません? (2019年10月24日 1時) (レス) id: c7c69bdb8e (このIDを非表示/違反報告)
來憂(プロフ) - 夜殺神さん» ありがとうございます!!!┏○))ペコリ (2019年10月22日 20時) (レス) id: 4ee53ee2f1 (このIDを非表示/違反報告)
夜殺神 - 面白いなぁ…更新頑張ってください……もっかいみてきまぁす (2019年10月17日 16時) (レス) id: c7c69bdb8e (このIDを非表示/違反報告)
來憂(プロフ) - セイカさん» ありがとうございます(*ˇωˇ) (2019年10月2日 20時) (レス) id: 4ee53ee2f1 (このIDを非表示/違反報告)
セイカ - 面白いです!更新頑張ってください! (2019年10月2日 15時) (レス) id: 517bdcf732 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:來憂 | 作者ホームページ:http://uranai.nosv.org/u.php/hp/seiya02201/
作成日時:2019年9月15日 9時