【小説】バカ部！！

第２１話 ページ22

桃「…ヤベェ」




バカ部副部長である俺は全速力で走っていた


屋上はこっちだ野郎共!!


と書かれたちんけな看板を持って






後ろを闘牛のように追ってくるのは
ライブへの参加を許されたであろう陸上部の生徒たち




　追いかけるだけで何であんなに殺気だってんだよ！！






陸上部「とぉぉおおおやぁぁああ！！待てゴラァ」


後ろから聞こえた陸上部の怒鳴り声にビクリと方を震わせ反射的に



桃「待たねーよバァァアカ！！！」



と煽りをかける




屋上への扉を開け放つと即座に扉を閉めた



陸上部の部員が見たのは屋上への扉に掛けられた

【準備中なり】



と言う馬鹿げた看板であった







行きを切らして床に転がっていると真上から声が降ってきた




青「準備なりよー？」




無邪気な従姉妹の冷たいてがふにふにと俺の頬を弄ぶ


桃「はいはい」


と状態を起こす

青「返事は一回！！」


そう言って腕を引く青葉につられて立ち上がる



準備をしているメンバーはいつも通りであって

でも少しそうじゃない






しばらくすると部員も揃い始め



メンバーの顔もいつも通りの楽しそうな表情に




　この気持ちを察しているのが俺だけなら






そんなことを考えるととても複雑




青「えいっ」


再びひんやりとした手が頬に置かれ我に変えると




青「もぉ〜っ。話聞いてるの？？」



膨れっ面でいつも通り無邪気な従姉妹



桃「…そうでなくっちゃ。」


安心して漏れた笑い声と言葉は




きっと誰にも伝わらない

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