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涙が溢れて止まらなくて、
紫耀に早く会いのに。
『 紫耀、紫耀 … お願い 』
何十回も呼び出すけれど、
忙しいのか電話に出てくれない紫耀。
滲む信号機、揺れる横断歩道。
信号が青になり また駆け出すと
「 キャー！ 」
女の人の叫び声と、
タイヤのブレーキ音が聞こえた。
すると、身体に何とも言えない鈍痛が走って
スローモーションのように身体が宙に浮く。
ぐるぐると身体が回転すると、
今まで感じた色んな景色や音を、
走馬灯のように思い出す。
夏の匂い、
花火の音、
浴衣姿の恋人たち、
七夕。
「 俺が守るって、
もう泣かせへんって約束するから 」
ー 廉の優しい声。
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作者名：留学生A | 作成日時：2019年5月29日 19時
