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昼前ごろ、ひょこっと部屋から顔をのぞかせた。
「お昼何か作りましょうか？」
篤人「あ、お願いしたい。」
「苦手なものとかありますか？あ、冷蔵庫失礼します。」
篤人「気使わないで。自分ん家だと思って。」
「ありがとうございますっ。」
柔らかく笑ってから、冷蔵庫をゴソゴソとさぐりだした。
「簡単なものしかできないですけど…。」
そう言いながら手際よく調理を始めた。
「内田さん、普段料理するんですか？」
篤人「いや、麻也がする。」
「あ、えーっと、吉田選手ですか？」
篤人「うん。ねえ、内田さんってやめよーよ(笑)」
さすがに堅苦しい。
「っと、なんてお呼びすれば…？」
篤人「好きに呼んでよ。内田さん以外ね(笑)」
「篤人さん、？」
さん付け堅いな〜。
篤人「んー、微妙。」
「篤人くん！」
篤人「採用。」
悪くない。(笑)
「じゃあ、自分のことも好きに呼んでください！」
篤人「…雪谷さん？」
「なしですなしです(笑)」
篤人「んじゃ、A。」
嬉しそうに頷くと、台所からあったかい良い匂いがしてきた。
篤人「うまそう。」
「簡単なやつですけど…。」
ポトフみたいなリゾットみたいな。
トマトベースなのかな？
うん、うまい。
篤人「うま。」
「へへっ、ありがとうございます。」
篤人「ここ、財布置いてあるからこれ使って食材とか。任せる。」
「あ、いや、えっと…？」
篤人「こんなうまい飯食えて食費だけ払うのも申し訳ないくらいだから(笑)」
「いや、自分、住ませてもらって…、」
篤人「ま、ピッチで返してよ。楽しみにしてっから。」
「……がんばりますっ！」
夜飯なんだろーなー。
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作者名：sei | 作成日時：2016年9月20日 1時
