２９話 ページ33
「…何言うてるん？」
『…え？』
千羅くんが涙を流しながら私の方を見る。
少し威圧感のあるような声だ。
「僕がAを嫌いになることなんてあると思います？
こんなにも僕はAに愛を注いでいるのに。これ以上に……そんなに千羅に愛されたいんですか？
ふふ、Aは素直やねぇ？
かわいい。」
『っ！？』
突然人が変わったような、そんな感覚に襲われる。千羅くん、こんな人だっただろうか？
『…なにいってるの、さ、さっきのはもしもの話だよ…？』
「…ふふ、なぁに、A。
千羅のことが怖いん？
そんなに怯えた顔しちゃって。
ほら、僕はAがだーいすきな千羅ですよ？こんな僕は嫌いですか？」
『っ…！…ううん、』
ちょっと怖いなって思ったけれど、そんな簡単に私が千羅くんを嫌いになるはずがないじゃないか。
「『ううん』じゃ、わかりませんよ？
Aの気持ち、ちゃんと言うて？」
私の手を握り、涙を流しながら目を細めて笑う彼は、どうしてこんなに美しいのだろう。
『千羅くん、…だいすき。
私には貴方だけだよ。』
「…ありがとう。僕もAが大好きですよ。
愛してる。
…さてと、一緒にお風呂にでも入りましょか？」
『…だーめ！』
そんなことを言いながらいつも通りに戻った千羅くんを見て
どんな彼も好きだなと思ったことは、私だけの秘密。
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ちょこ - とてもよかったです！その後話がもっと欲しい！ (2020年11月26日 21時) (
レス) id: 5ad0b4ef6a (このIDを非表示/違反報告)
惺桜(プロフ) - るいすううjさん» ありがとうございます！そうですね、子供は登場させたいですね…小話中に登場させられるように努めますね…！ (2019年12月12日 13時) (レス) id: 95462b63d7 (このIDを非表示/違反報告)
るいすううj - 仕事パロ好きですありがとうございます。二人の子供ほすぃ (2019年12月12日 10時) (レス) id: f4912de284 (このIDを非表示/違反報告)
惺桜(プロフ) - noizeさん» ありがとうございます。小話を更新したのでよければ見てくださいね！ (2019年11月29日 21時) (レス) id: 95462b63d7 (このIDを非表示/違反報告)
noize(プロフ) - 初コメ失礼します。もし良ければ結婚後の話を読みたいです！ (2019年11月21日 0時) (レス) id: 0fda8316dd (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：惺桜 | 作成日時：2019年7月29日 23時
