あなたは誰と恋する？ ((短編集)) 2nd (ページ46)

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優しさに包まれて : ジュンページ46

今日、朝起きた時からなぜか頭が痛い

たまに頭痛がする事はあるけどここまで酷いのは相当かも

しかもこれから私の彼氏、ジュンが遊びに来るっていうのに...

私は必死で薬を探した

『あった...』

頭痛薬の箱を見つけた

『って、中身ないし...』

開けてみたらまさかの空っぽ

私の希望は儚く消えてった

『どうしよう...ジュンもうそろそろ来ちゃうよ』

どうしようもないと思いソファーに寝転んだ
頭がズキズキして死にそう...

少しゆっくりしても全く収まらない頭痛に薬無しで治すのは無理と諦めた時に

ガチャガチャ

と鍵の開く音がした

ジュンだろう... いつもはインターホンを押して「鍵忘れちゃった」っていう彼は今日こそ合鍵を持ってきたみたい

「A～？」

私の名前を呼びながらリビングに向かってくる

「今日は鍵持ってきたよ...ってどうしたの！？」

すぐに私の異変に気づいたジュンはすぐさまソファーに駆け寄ってきた

『ちょっと頭が痛いだけだよ』

すぐ、心配するジュンだから少し強がってしまった

「嘘、顔に書いてあるもん有り得ないくらい痛いって」

でも、長年私を見てきたジュンには叶わなくて
すぐにバレてしまった

「薬は？」

『少し経てば治るかなって思って丁度、切らしてたし』

「そんなのダメだよいつもAはそうやって...」

『けど...』

「どんな痛みなの？」

そう言ってジュンはポケットからスマホを取り出した

きっと薬を調べるのだろう